アップグレードされた断片化酵素ミックスにより、さまざまな課題を解決します。
ロシュ・ダイアグノスティックス社より、ライブラリー調製キット KAPA EvoPlus Kitが新発売!
一般的な酵素的断片化によるライブラリー調製ではアーティファクトが必然的に生じますが、KAPA EvoPlus Kitは新しい断片化反応を採用することでアーティファクトの発生を抑制し、物理的断片化による方法と同等の信頼できるシーケンスが取得できます。
KAPA EvoPlus Kit
- アーティファクト(人工的な変異)の発生を低減
- EDTAなどインヒビターの影響による断片化サイズのばらつきを改善
- フラグメンテーションとAテーリングを統合した簡便なステップ
- 操作時間を短縮(おおよそ2時間)
-
サンプルインプットレンジは10 ng ~ 500 ng(PCRフリーライブラリーは 75 ng以上から可能 *)
-
プレートフォーマットタイプを新しく追加、完全に自動化可能なワークフローをご提供します。
*全ゲノムシーケンス、高品質gDNA、ダブルサイズセレクションをしていない、フルレングスアダプターを使用する、などの条件を満たす必要があります。
製品情報
CatNo. | 製品名 | 単位 | 価格 (税抜き) |
---|---|---|---|
KAPA EvoPlus Kit | |||
09420037001 | KAPA EvoPlus Kit / KAPA Library Amp Primer Mix(型番:KK2623)付 ※1 |
24反応 | ¥118,000 |
09420053001 | KAPA EvoPlus Kit / KAPA Library Amp Primer Mix(型番:KK2623)付 ※1 |
96反応 | ¥398,000 |
09420339001 | KAPA EvoPlus Kit / KAPA Library Amp Primer Mix(型番:09420410001)付 ※2 |
384反応 | ¥1,528,000 |
KAPA EvoPlus Kit(PCR-free) | |||
09420045001 | KAPA EvoPlus Kit(PCR-free) | 24反応 | ¥112,000 |
09420304001 | KAPA EvoPlus Kit(PCR-free) | 96反応 | ¥380,000 |
09420371001 | KAPA EvoPlus Kit(PCR-free) | 384反応 | ¥1,468,000 |
KAPA EvoPlus Kit (プレートフォーマット) | |||
09420428001 | KAPA EvoPlus Kit(プレートフォーマット) / KAPA Library Amp Primer Mix(型番:09420479001)付 ※3 |
96反応 | ¥458,000 |
09420436001 | KAPA EvoPlus Kit (プレートフォーマット/PCR-free) | 96反応 | ¥437,000 |
KAPA Hifi HotStart ReadyMix | |||
09420398001 | KAPA Hifi HotStart Ready Mix | 9.6 mL | ¥93,000 |
KAPA Library Amp Primer Mix | |||
09420410001 | KAPA Library Amp Primer Mix | 384反応 | ¥36,000 |
09420479001 | KAPA Library Amp Primer Mix(プレートフォーマット) | 96反応 | ¥12,000 |
※1・※2・※3:KAPA Library Amp Primer Mix 無償添付
※価格は2022年2月現在のものです。
信頼性の高いシーケンスが得られます
■ストランドスプリットアーティファクトリード(SSARs)の抑制
KAPA EvoPlus Kit、KAPA HyperPrep Kit、NEBNext® Ultra™ II FS、QIAseq FXで500 ngのヒトゲノムからライブラリーを調製し(ダブルサイズセレクションを実行)SSARs(キメラリードの1種であり、部分的に連続しないゲノム配列で構成されるリード)の割合を調べたところ、KAPA EvoPlusライブラリーに存在するSSARsの割合は、KAPA HyperPrepライブラリー(業界のゴールドスタンダードと見なされます)と同等であり、ゼロに近いことが確認されました(0.002%)。

■キメラの抑制
KAPA EvoPlus Kit、KAPA HyperPrep Kit、NEBNext® Ultra™ II FS、QIAseq FXで500 ngのヒトゲノムからライブラリーを調製し(ダブルサイズセレクションを実行)、キメラリードの割合を調べたところ、KAPA EvoPlusライブラリーに存在するキメラの割合はKAPA HyperPrepライブラリーと同等のレベルで低いことが示されました。

■高い正確性のバリアントコール
コールされた全てのバリアントからSNPsとインデルのPPVsを調べたところ、KAPA EvoPlus KitによるライブラリーのPPVsはKAPA HyperPrepライブラリーと同等であることが示されました。

安定したサイズのライブラリーが得られます
■さまざまな投入量で再現性のある酵素的断片化が可能
ヒトゲノムDNA(10 ng、100 ng、500 ng)を37℃で断片化したところ、いずれの条件においてもモードインサートサイズが約300 bpのライブラリーが調製されることが示されました。
この検証実験ではフルレングスアダプター(KAPA UDIアダプター)を用いたKAPA EvoPlusワークフローを実施し(サイズセレクションなし)、2サイクルの増幅を行ったものをLabChip GX Touch HTとHT DNA HiSens Reagent Kit(PerkinElmer)で泳動しました。

■ゲノムDNA溶液のバッファーの種類に関わらず再現性のある酵素的断片化が可能
10 mM Tris-HClまたは10mM Tris-HCl、1 mM EDTAに溶解したヒトゲノムDNA(500 ng)を37℃で断片化したところ、どちらの条件においてもモードインサートサイズが約300 bpのライブラリーが調製されることが示されました。

ライブラリー調製がより簡単に
■断片化とAテーリングを統合した「Frag Tail Step」を採用
KAPA EvoPlus Kitでは断片化とAテーリング反応を一つのステップで(Frag Tail Step)行います。また、ラボのニーズによりチューブフォーマットかプレートフォーマットタイプから選択していただけます。

* 本キットにはアダプター試薬は含まれておりませんので、別途ご用意ください。
GCバイアスの少ない結果が得られます
■GCバイアスが小さく、物理的断片化と同等の均一なカバレッジ
各キットを使用してライブラリー調製を行いカバレッジのGCバイアスを調べたところ、KAPA EvoPlus KitはKAPA HyperPrepと同等のパフォーマンスを示す事が明らかとなりました。酵素的断片化を用いたNEBNext® Ultra™ II FSとQIAseq FXのワークフローでは、それぞれGCリッチ領域、ATリッチ領域とGCリッチ領域の両方でパフォーマンスが低下していました。

この記事で紹介した製品
キット構成内容など、詳細については、下記ページをご覧ください。お問合せもこちらから承ります。