ibidiフォトコンテスト日本大会2024の受賞作品が決定しました!
今年第2回の開催となったibidiフォトコンテスト日本大会2024。今年の受賞作品が決定いたしました!
「最優秀賞」「技術優秀賞」「芸術優秀賞」「敢闘賞」の各賞を発表いたします。
たくさんのご応募をいただき誠にありがとうございました。
世界中の顕微鏡ユーザーより愛されているドイツibidi社では、2009年より顕微鏡画像のためのフォトコンテスト『ibidiフォトコンテスト』を毎年開催しています。芸術性の高い顕微鏡画像を世に広めることで、顕微鏡観察の魅力を世に伝えてきました。
ibidi社製品の正規販売代理店である日本ジェネティクスでも、日本のibidiユーザーと一緒に顕微鏡観察を盛り上げたい!との思いから、2023年に『ibidiフォトコンテスト日本大会』を企画しました。
結果発表
最優秀賞
作品タイトル:ヒト中皮細胞の蛍光顕微鏡撮影
愛知県がんセンター研究所 分子腫瘍学分野 佐藤 龍洋 様
- ヒト中皮細胞の蛍光顕微鏡撮影
- 顕微鏡:Zeiss LSM700
- 対物レンズ:ZEISS Plan-Apochromat 20x/0.8 (20倍)
- u-Slide 8 Well high ibiTreat(ib80806)使用
- DAPI(DNA核,青), anti-YAP(YAP,緑),Phalloidin(アクチン繊維,赤)
技術優秀賞
作品タイトル:正常細胞と変異細胞の混合培養の光顕-電顕相関観察
北海道大学 大学院医学研究院 細胞生理学教室 釜崎 とも子 様
- MDCK細胞
- 顕微鏡:Olympus IX71
- 対物レンズ:UPLXAPO40X
- u-Dish 35 mm low grid-500/ 800 uL/ ibiTreat(ib81161)使用
- GFP-RasV12
観察細胞を座標化できるibidi社製グリッド線付ディッシュのメリットが最大限に活用されている一枚。
芸術優秀賞
作品タイトル:アデノ随伴ウイルスベクターにて蛍光標識したマウス脳幹の神経細胞と軸索
奈良県立医科大学 先端医学研究支援機構医学研究支援センター 金子 涼輔 様
- アデノ随伴ウイルスベクターにて蛍光標識したマウス脳幹の神経細胞と軸索
- 顕微鏡:Leica Stellaris8
- 対物レンズ:HC PL APO 63x/1,40 OIL CS2 (63倍)
- u-Dish 35 mm high / 2 mL / ibiTreat(ib81156)使用
- いずれもアデノ随伴ウイルスベクターにて標識:CFP (neuron, 青)、YFP(neuron, 緑)、tdTomato(neuron, 赤)
モダンアートを感じさせる作品。カラフルな神経細胞が織りなす世界に引き込まれます。
敢闘賞
作品タイトル:浮遊性有孔虫光共生系のクロロフィル自家蛍光
東京大学大気海洋研究所 海洋生態系科学部門 浮遊生物グループ 高木 悠花 様
- 浮遊性有孔虫Trilobatus sacculiferとその共生藻Pelagodinium béii
- 顕微鏡:Nikon Ti2A
- 対物レンズ:CFI プランフルオール 4X CH
- u-Plate 24 Well ibiTreat(ib82426)使用
- 非標識
二年連続の入賞。 浮遊性有孔虫の美しさを伝えたいという、研究対象に対する愛を感じます。
作品タイトル:多核細胞の微笑み
国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 量子生命科学研究所 氏家 里紗 様
- HeLa.S-ρ0細胞
- 顕微鏡:Nikon Ti2-E A1
- 対物レンズ:プランアポクロマート Lambda D 40XC (40倍)
- u-Plate 24 Well ibiTreat (ib82426)使用
- FITC (細胞膜、緑)、DAPI(DNA核、青)、FND(蛍光ナノダイヤモンド、赤)
スマイル😊
茶目っ気たっぷりの一枚です。
作品タイトル:発がん関連タンパク質Aとその阻害タンパク質の細胞膜上での共局在蛍光顕微鏡撮影
新潟大学 研究推進機構/理学部化学プログラム 生物化学研究室 Yossann 様
- HeLa細胞
- 顕微鏡:Keyence BZ-X800
- 対物レンズ:Keyence Plan Fluorite 20x LD PH (20倍)
- u-Dish 35 mm high / 2 mL / ibiTreat (ib81156)使用
- EGFP(発がん関連タンパク質阻害タンパク質, 緑), mCherry(発がん関連タンパク質, 赤) Hoechst 33342 (DNA核, 青)
発がん関連因子が織りなす水彩画のような世界感が素敵です。
審査を終えて
2023年より始まった『ibidiフォトコンテスト日本大会』の第二回目も無事表彰に至ることができました。今年も多くの参加者にご協力いただけたこと深く御礼申し上げます。
今年は残念ながら全世界選考結果であるibidi本社のカレンダーには採用されませんでしたが、それでも全世界の研究者様にも見てもらいたい高い芸術性と学問的な魅力に溢れた数々の作品が選ばれております。是非、お楽しみください。そして、これらの作品を通じて「顕微鏡を使用する研究って素敵だな」と思っていただければ幸いです。
ibidi社ならびに日本ジェネティクスは、今後もこのような活動を通じて顕微鏡分野の発展に貢献したいと思っております。引き続きご注目ください。
アクチンファイバーの小部屋に小人(?)が住んでいるように見える芸術性と、YAPの局在が観察できる生物学的意味が両立された美しい顕微鏡画像です。