ibidiフォトコンテスト日本大会2025の受賞作品が決定しました！
今年第三回の開催となったibidiフォトコンテスト日本大会2025。今年の受賞作品が決定いたしました！
「最優秀賞」「技術優秀賞」「芸術優秀賞」「敢闘賞」の各賞を発表いたします。
たくさんのご応募をいただき誠にありがとうございました。
世界中の顕微鏡ユーザーより愛されているドイツibidi社では、2009年より顕微鏡画像のためのフォトコンテスト『ibidiフォトコンテスト』を毎年開催しています。芸術性の高い顕微鏡画像を世に広めることで、顕微鏡観察の魅力を世に伝えてきました。
ibidi社製品の正規販売代理店である日本ジェネティクスでも、日本のibidiユーザーと一緒に顕微鏡観察を盛り上げたい！との思いから、2023年に『ibidiフォトコンテスト日本大会』を企画しました。
結果発表
最優秀賞
作品タイトル：巨大な単細胞の先端
東京大学大気海洋研究所 海洋生態系科学部門 浮遊生物グループ 高木 悠花 様
- 浮遊性有孔虫の仮足
- 顕微鏡：Nikon Ti2A
- 対物レンズ：CFI プランアポクロマート Lambda D 100X Oil
- µ-Dish 35 mm high / 2 mL / ibiTreat（ib81156)使用
- 標識なし
技術優秀賞
作品タイトル：iPS細胞由来膵β細胞の蛍光顕微鏡撮影
京都大学iPS細胞研究所 長船研究室 服部 萌菜 様
- iPS細胞由来膵β細胞
- 顕微鏡：Olympus FV3000
- 対物レンズ：UPLXAPO100XO（100倍）
- µ-Slide 8 Well high Glass Bottom（ib80806)使用
- インスリン（blue）、TOM20（yellow）、細胞質（magenta）、ミトコンドリア（cyan）
４種類のプローブを駆使し、細胞質のミトコンドリアとインスリン分泌顆粒の局在を明確にとらえた多重染色テクニックが光る一枚です。
芸術優秀賞
作品タイトル：ストレスファイバーの横紋構造
香川大学 組織細胞生物学 荒木 伸一 様
- BSC-1細胞
- 顕微鏡：Leica DMI 6000B
- 対物レンズ：Leica HCX PL APO 100x/1.40-0.70 Oil
- ibidi Glass Bottom Dish 35 mm（ib81218-200）使用
- GFP（Actinin-1、緑）、RFP（Lifeactアクチン、赤）
アクチンの細かい繊維に暖色を割り当てることでフィンセント・ファン・ゴッホのような独特の世界観を作りだしています。
敢闘賞
作品タイトル：HUVECの蛍光顕微鏡画像
北海道大学 細胞ダイナミクス科学研究室 杉山 貴洋 様
- HUVEC（ヒト静脈臍帯血管内皮細胞）
- 顕微鏡：Nikon A1
- 対物レンズ：Nikon 水浸レンズ x60倍
- µ-Plate 24 Well ibiTreat（ib82426）使用
- ヘキスト（DNA核・青）、ファロイジン（F-actin・赤）、VE-Cadherin（緑）
今回ご参加いただいた唯一の学生さん（学部4年生）からの作品です。
核と細胞骨格を鮮明にとらえた、イメージングのお手本のような一枚となっています。
今後のさらなるご活躍を楽しみにしています。
作品タイトル：マウス脳の毛細血管とアストロサイト
神戸大学 大学院医学研究科 病態シグナル学 亀山 武志 様
- マウス脳血管、アストロサイト
- 顕微鏡：Keyence BZ-710
- 対物レンズ：x20
- µ-Slide 15 Well 3D（ib81506）使用
- AQP4（緑）、CD31/PECAM1（赤）、DAPI（青）
淡い表現が美しく、幻想的な印象を与えてくれる作品です。
科学写真とアート性を両立したユニークな一枚です。
審査を終えて
第三回となる『ibidiフォトコンテスト日本大会』も、無事に最終結果を発表することができました。
今回も多くの皆さまにご応募いただき、心より御礼申し上げます。
最優秀賞に輝かれた高木様は、3年連続でご応募・ご入賞されているユーザー様です。
この大会を通じて、高木様のようにibidi製品に親しみ、使いこなすユーザー様が着実に増えていることを実感でき、大変嬉しく思います。
細胞の顕微鏡観察はシンプルな実験手法でありながら、細胞にとって良好な培養環境を維持しつつ、高倍率かつ鮮明な画像を取得することは決して容易ではありません。
ibidiは、そのような研究者の皆さまを支える多くの製品を提供しているメーカーです。
私たち日本ジェネティクスは、今後もibidi社販売の国内総代理店として、ibidi社製品を普及し、科学の発展に貢献してまいります。
引き続きのご支援・ご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
三年連続のご応募で最優秀賞獲得です。
浮遊性有孔虫の仮足を高倍率で鮮明にとらえられています。
また微分干渉顕微鏡対応というibidiポリマーならではの特長も活かしており、ibidiを熟知されている素晴らしい作品です。