日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
- 当社製品を実際にご使用頂いた、正真正銘、日本国内の研究者様による評価データ
- 製品をご検討中の方はもちろん、すでにお使いのお客様におかれましても、類似の研究をされている他の研究者の方の事例集としてご活用頂けます
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下記データは、新潟県立大学 人間生活学部 健康栄養学科 萩原 真 様のご厚意により掲載させていただきました。
概要
バンバンカーhRMは、ヒト以外の動物由来の成分を含まないXeno-Freeで作られており、ヒト由来細胞に適した製品です。
本アプリケーションノートでは、マウス由来の細胞でも凍結保存ができるかを検証するために、マウス由来マクロファージ様細胞を用いて自家調製細胞凍結保存液との比較検証を行いました。
その結果、バンバンカーhRMでは、『凍結解凍後の生存率』が高く、『培養24時間後の細胞数』は多くなりました。この結果は、バンバンカーhRMが、ヒト以外の細胞保存用途としても利用できる可能性があることを示唆しています。
実験方法
- 細胞培養条件
使用した細胞 : RAW264細胞(マウス由来マクロファージ様細胞) 培地 : DMEM(低グルコース)(富士フイルム和光純薬株式会社、Cat.No. 041-29775)
+10% FBS(フナコシ株式会社、Cat.No. S1810-500)
+100 U/mL Penicillin, 100 μg/mL streptomycin(富士フイルム和光純薬株式会社、 Cat.No. 168-23191)インキュベーター : 37℃、5% CO2、湿度95% - 細胞の凍結および保管条件
10 cmのシャーレで80%コンフルエント状態の細胞を用いた。
バンバンカーhRMおよび自家調製細胞凍結保存液〔DMEM(10%FBS)+10% DMSO〕で細胞を懸濁後、クライオチューブに分注し、緩慢法にて凍結した。保存細胞数 : 6×106 cells / mL/クライオチューブ 保存温度 : -80℃ 保存期間 : 2週間 - 解凍方法
37℃のウォーターバスで解凍し、細胞の一部(8×104 cells)を3.5 cmのシャーレに播種した。 - 解凍後の生存率
細胞をトリパンブルーで染色し、血球計算盤を用いて測定した。
結果
生細胞率、総細胞数ともに、バンバンカーhRMのほうが良好であった。
結論
今回の結果からバンバンカーhRMは、RAW264細胞の生細胞率および総細胞数の面において、細胞凍結保存液として機能し使用できることがわかった。- ヒトの細胞で使用できるのであれば、マウスの細胞でも使用できると思いまして検討してみました。
- 液体窒素ではなく、-80℃で細胞生存率が良かったところがメリットに感じました。
編集者コメント
バンバンカーhRMはヒト細胞の保存を目的に調整された細胞凍結保存液ですが、今回の結果を加味すると、ヒト以外の細胞の凍結保存にも広く使える可能性が示唆されます。以下のようなケースで、バンバンカーhRMのご使用をご検討いただけますと幸いです。
ケース①
主にヒト細胞を扱っているが、他種細胞の凍結保存にも使用できる製品を検討している場合
ケース②
(ヒト以外を含む)ご使用の細胞にとって、相性の良い細胞凍結保存液を検討する際の選択肢の1つとして
この記事で紹介した製品
- こちらのアプリケーションノートのPDFダウンロード:こちら
- 製品情報詳細ページ:バンバンカーhRM(Cat.No. CS-07-001、CS-11-001)
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