【新発売】3D培養研究の強力なツール!ibidiマイクロパターンスライドに新製品が登場

ibidiマイクロパターンスライド ibiTreat

独自技術”ibiTreat”を活用したマイクロパターンスライド

ibidiマイクロパターニングは、細胞培養をする際に細胞接着領域の制御を可能にする技術です。スフェロイドやオルガノイドなどを一定間隔に配置することができるため、3D培養研究において強⼒なツールとなります。
このマイクロパターンスライドのラインナップに、細胞接着パターンにibidi社の技術「ibiTreat」を利用した製品が加わりました。サンプル依頼も承っておりますので、ご興味のある方はお試しください。

この記事で紹介した製品

マイクロパターニングテクノロジーの原理

ibidi µ-Patterningテクノロジーは、細胞非接着加工と細胞接着加工を組み合わせることで、培養面上の細胞接着可能な位置を制限することにより、細胞の接着位置(接着パターン)をコントロールする技術です。マイクロパターンテクノロジーに使用される細胞接着加工には二つのタイプがあり、「ibiTreat」を使用するマイクロパターンでは、Bioinert表面上にibiTreatされた部分を作ることで、細胞の接着パターンをコントロールしています。

Bioinert加工

「Bioinert」は、ibidiポリマーカバースリップに対しポリオールハイドロゲル薄膜層を共有結合させるibidi社独自の細胞非接着性加工技術です。Bioinert加工された表面は、⼀般的な超低付着(ULA:Ultra-Low Attachment)表⾯よりも優れた細胞⾮接着性を有します。

Bioinert

ibiTreat

「ibiTreat」は、ibidiポリマーカバースリップに対して行う細胞接着加工で、ibidi社の多くのスライド/ディッシュで採用されています。この加工は、本来、疎水性が高く細胞接着しにくいポリマー表面を親水性に変えることで、細胞接着を容易にしています。

ibiTreatしたマイクロパターンは以下の特長を有します。
① 物理加工のため乾燥などに対して安定で剥離等の心配がありません。
② 顕微鏡観察の妨げになりません。(位相差観察で視認可能。蛍光観察には映りこみません。)
③ ibiTreatしたibidiポリマーカバースリップを採用している他製品同様に、(タンパク)コーディングを実施することができます。

細胞接着性加工ibiTreat

 

マイクロパターニングについて
  • 極めて安定で、数⽇から数週間の⻑期培養でも効果が持続します。
  • ibidiポリマーカバースリップ、バイオイナート表面の持つ光学性能を妨げず、高解像度顕微鏡観察に適合します。
  • 位相差顕微鏡ではわずかに映りますが、蛍光観察画像には映らず、顕微鏡観察の邪魔になりません。
  • 乾燥安定性があり、スライド表⾯は乾燥しています。

【新製品】マルチセルアレイ用マイクロパターンスライド

容器形状は、µ-Slide VI 0.4タイプ・µ-Slide 8 Well highタイプの2種類。
細胞接着パターンにibiTreatを使用。

 

マルチセルアレイ用マイクロパターンスライド接着パターン

特長

µ-Slide VI 0.4タイプ

µ-Slide 8 Well highタイプ

  • 開封して細胞を播種するだけでパターンに添った細胞アレイを可能にします。
  • スフェロイドやオルガノイドの作成/アレイに理想的なサイズで接着パターンをデザイン(直径200 µm 円形/ピッチ600 µm)
  • 底面は高倍率顕微鏡観察に適合可能なibidiポリマーカバースリップ製(厚さ:180 µm +10/–5 µm)
  • 接着用パターンは良好な細胞接着力が得られるibiTreatタイプ
  • µ-Slide VI 0.4タイプの細胞播種する部分(チャネル)にはチューブを接続するためのルアーコネクターが備わっているため、ibidiポンプ等に接続することも可能
  • ibiTreatしたパターンは、タンパク等を用いた表面コーティングすることができ、実験目的に応じた接着パターン素材に調整可能
  • 染色用試薬や細胞固定液の使用可能
  • 細胞生育を妨げない⽣体適合性素材を使用
  • 滅菌処理済み

※同じマルチセルアレイ用途の製品として、ibiTreatではなくRDGペプチドで細胞接着パターンを刻んだタイプも販売中

アプリケーション

  • スフェロイド、オルガノイド、胚様体、および幹細胞などを含む、3次元細胞凝集体の培養、およびその灌流培養(灌流培養はµ-Slide VI 0.4タイプ)
  • 2次元培養(モノレイヤー)された細胞パッチ(細胞群ドット)作成
  • 上記のライブセルイメージングや免疫蛍光染色等

 

■スフェロイドアプリケーション

アプリケーション例1

コーティング無(ibiTreat)、および LamininもしくはCollagen Iでコーティングしたマイクロパターン上に播種したマウス線維芽細胞L929スフェロイド。
培養方法:スフェロイドを播種後23 日間静置培養、スライド:µ-Slide VI 0.4(ib83612)、 顕微鏡:位相差顕微鏡、対物レンズ:4×、スケールバー:200μm

■セル・モノレイヤーアプリケーション

アプリケーション例2

コーティング無(ibiTreat)、および LamininもしくはCollagen Iでコーティングしたマイクロパターン上に作成したL929細胞の単層培養バッチ。
左:全体画像
右:左図点線を拡大した画像
細胞方法:細胞懸濁液を播種後、25時間培養、スライド:µ-Slide VI 0.4、顕微鏡:位相差顕微鏡、対物レンズ:×4。スケールバー:200 µm。

価格情報

CatNo. 製品名 単位 価格(税抜き)
ib83612
マルチセルアレイ用マイクロパターンスライド ibiTreat (µ-Slide VI 0.4) 10枚 ¥145,700
ib83612S 上記 お試し用スターターパック 2枚 ¥32,800
ib83812
マルチセルアレイ用マイクロパターンスライド ibiTreat (µ-Slide 8 Well high) 10枚 ¥145,700
ib83812S 上記 お試し用スターターパック 2枚 ¥32,800

※価格は2025年1月現在のものです。

サンプルのご依頼

製品サンプルのご依頼は、下記フォームより受け付けております。お気軽にお申し込みください。

 

この記事でご紹介した製品

より詳しい仕様・資料などは下記リンクより製品詳細ページをご覧ください。

 

質問してみる!

「?」と思ったらすぐ解決。
どんな小さなことでもお気軽に。
ご意見・ご感想もお待ちしています。

WEB会員

記事の更新情報を受け取りたい方はコチラ

WEB会員 登録フォームへ

GeneF@N とは?