「顕微鏡で細胞を観察する容器」に特化した製品を開発しているドイツのibidi社。
ibidi社の細胞観察容器を実際にご使用されているユーザー様に語っていただくべく、本製品を導入いただいている研究室様にオンラインでのインタビューを企画いたしました。
お話聞かせてください!研究室インタビュー
快くインタビューに応じてくださったのは、
名古屋市立大学大学院 薬学研究科 生体超分子システム解析学分野の田中 正彦 先生です。
では、さっそくお話を伺っていきましょう。
■ はじめに、田中先生の研究室ではどのような研究をされていますか?
■ 独自の手法を用いられているのですね!
次に、ご使用いただいているibidi製品を教えていただけますか?
■ 複数のibidi製品を使われていらっしゃるんですね。ありがとうございます。
実際の研究の中で、ibidiの細胞観察容器は、どのように利用されているのでしょうか?
■ 具体的には、どういった研究で利用されているのでしょうか?
siRNA導入10日後に導入細胞を正確に同定したいために、グリッド付きを利用しています。
µ-Dishに撒いた細胞を観察中
■ 田中先生の研究には、lowタイプ、グリッド付きが合うということですね。
ibidiの細胞観察容器を知った経緯・導入に至ったきっかけを教えていただけますか?
当時はグリッド付きµ-Dishは出ていなかったはずですが、たしか2008年にグリッド付き製品が販売され始め、やはり「これは便利だ」と思ってすぐにµ-Dish 35 mm grid-500(ib80156)を購入して使い始めました。その後、ガラス底の製品もあることを知り、µ-Dish 35 mm, high Grid-500 Glass Bottom(ib81168)も時々使用するようになりました。
■ 代理店の担当の方も、田中先生の研究をよくご理解されていたんですね。
実際にご使用してみて、感想はいかがでしたか?
siRNA導入した細胞を10日後に同定して観察したいためグリッド付きを利用しているわけですが、こちらも期待通り、グリッドのおかげで細胞を正確に同定できるので重宝しています。
底がプラスチック製だとガラス製に比べて顕微鏡像の質が悪くないか少し心配していましたが、問題ないようです。
■ お役に立てているようで良かったです。
ibidi社の細胞観察容器に今後、期待されることはありますか?
逆にディッシュの外側に飛び出る形(外側に凸)にするものが他社製品にありますが、光学条件に影響してしまいます。
どのように改善すべきなのかはわかりませんが、どちらの影響も生じないような新しいタイプのグリッドを開発していただけたらありがたいと思っています。
■ 貴重なご意見、ありがとうございます。こちらのご要望は、ibidi社にも共有させていただきます。最後に、現在ibidiの細胞観察容器の導入を検討している他の研究室にお伝えしたいことがあればお教えください。
研究室の学生さんたちと一緒にµ-Dishを持って
NGCテクニカル担当者より
(本内容は、アプリケーションノート「グリッド線を活用したシングルセルトレース」でご覧いただけます。)
何事にも丁寧にご説明くださる点が大変印象的な方で、アプリケーションノート作成のやり取りは、直接的な内容以外の部分でも、大変有益な時間となりました。
今回のインタビューも、µ-dish lowのメリットや、グリッド線のアイディアに関する記述などわかりやすくご解説いただき、このような先生のお人柄が伝わる内容になったかと思っています。
最後になりますが、今回はお忙しい中、取材にご協力いただき誠にありがとうございました。
田中先生の、よりいっそうのご活躍お祈り申し上げます。
名古屋市立大学大学院 薬学研究科 生体超分子システム解析学分野
田中 正彦 先生
この度は貴重なお話ありがとうございました。
今回ご紹介させて頂いた事例のように、すでにibidi細胞観察容器を利用されている、またこれから利用予定という研究室様がいらっしゃいましたらぜひお話を聞かせて下さい。
当社製品導入済み・未導入に関わらず、ご興味がありましたらこちらからお気軽にお問い合わせください。
ibidi細胞観察容器 µ-Dish 35 mm のご紹介
製品情報ページでは、製品の価格や詳細情報、お得なキャンペーン情報、お客様からいただいた生の声をご確認いただけます。
記事内で田中先生が挙げられていたのは、以下の3製品です。
その他、弊社取り扱い中のµ-Dish 35 mm 製品一覧はこちら
私達独自の手法として「単一細胞エレクトロポレーションによるsiRNA導入」を行っており、これは培養した神経細胞にガラス微小電極を当てて単一細胞でエレクトロポレーションを行い、ガラス微小電極中に入れておいたsiRNAを細胞内に導入するという手法です。この手法によってターゲット遺伝子をノックダウンして、樹状突起形成への影響を調べています。