ご導入いただいた研究室にお聞きしました!
全世界で累計3,000台以上の納入実績を誇るゲル撮影装置FASシリーズ。2024年1月に販売された新モデル FAS-Xについて、いち早くご導入いただき、実際にご使用されているユーザー様にお話を伺いました!
京都大学 iPS細胞研究所 臨床応用研究部門 櫻井先生
快くインタビューに応じてくださったのは、京都大学 iPS細胞研究所 臨床応用研究部門の櫻井先生です。
櫻井研究室は、京都大学iPS細胞研究所の臨床応用研究部門を構成する研究室のひとつです。臨床応用に向けた研究・技術開発を行う部門の中で、私たちの研究室は難治性筋疾患に対する新たな治療法の研究を行います。
では、さっそくお話を伺っていきましょう。
FAS-X 導入のきっかけ
■はじめに、研究概要について教えてください。
■iPS細胞技術を用いて、筋ジストロフィー症の治療および薬剤開発を行われているとのこと、難病を抱えている患者様を救う重要な研究をされているのですね。
弊社のゲル撮影装置FAS-Xをご導入いただいた経緯について教えてください。
それまで使用していたFAS-IVが老朽化し、修理対応ができない状況となったため、買い替えを検討した結果、FAS-Xを購入することになりました。
■以前から弊社のFASシリーズをご愛顧いただいていたのですね。ありがとうございます! FAS-Xの第一印象としてはどのような印象を持たれましたか。
FAS-IVの後継機ということもあり、買い替えをしてもスムーズに操作できるなど使い勝手の良い印象がありましたね。
■導入にあたって決め手となったポイントや気に入った点はどこでしたか?
以前使用していた装置は、フォーカスや明るさを調節する際に、本体部分を回す必要がありましたが、FAS-Xはタッチスクリーン上で手軽に調整できるのでそこが気に入りましたね。画像の反転や撮影後の補正調整など細かい調整ができる点が便利だなと思います。
使用後の感想
■操作を行う人のレベルや目的に合わせて設定方法を細かく調整できる点は、FAS-Xならではの特長になるため、評価いただき嬉しく思います。画質のクオリティはいかがですか?
とても綺麗に撮れていますね。感度が良く調整もできるので、薄いバンドでもはっきりと写るところが良いと思います。光源がサンプルに優しい点もプラスのポイントですね。
■日頃、櫻井研究室ではどのような実験で使用することが多いですか?使用頻度についても教えてください。
PCR産物のアガロースゲル電気泳動や、ジェノタイピングのPCRバンドおよびベクターの制限酵素処理後の確認で使用することが多いですね。使用頻度は実験内容にもよるので、週1回から月2回程度になると思います。
■実際にラボで使用してみて、新たに受けた印象や最も気に入っている点を教えてください。
画像の補正調整が充実しているため、画像処理が簡潔にできる点が良いですね。画像の回転や露光時間をボタン1つで調整できる点など、全般的に使い勝手が良いと思います。
■では、実際に使用する機会の多いラボの研究員さんや学生さんたちの評判はいかがでしょうか。
「見た目がスタイリッシュで、撮影装置には見えない。」という意見がとても多いですね。あとは、「使いやすい」という意見も多く挙げられています。
■スタイリッシュな外観と大型タッチスクリーンは、最新モデルFAS-Xだけのポイントなので、実際に操作する人にも評価いただけて光栄に思います!
櫻井先生から見て、FAS-Xはこのような研究室に特にオススメ!という点はありますか?
物を置くスペースがない狭いラボには特におすすめしたいですね。実際にサイズもコンパクトなのと、装置の外観が白いことも相まって、圧迫感を感じないので。
あとは、日常的にゲルの泳動を行っているラボにもおすすめです。
■導入後、弊社のアフターサポートはいかがでしたか?期待される点などがありましたら、是非お聞かせください。
簡易的な内容で構わないので、導入後のインストラクションがあるとより良いと思いました。
■ご意見ありがとうございます。設置後の営業サポートの参考にさせていただきます。
導入からしばらく経過しましたが、実際に使用していくなかで改良を希望される点があれば教えてください。
設定変更のたびに光源が消灯してしまうので、都度点けなおさなければならない点や、ゲルを切り出す際にゴーグルを付ける必要があるところなどは少し面倒に感じます。
また、USBが認識されないケースがあるため、もっと汎用性のある規格にしていただき、HDD、SSDの転送も対応できると尚良いと思います。
あとは、設定調節(露光時間、角度等)の操作がしづらい時があるので、+-でも調節できるようになると嬉しいです。
■貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。今後の製品開発の参考にさせていただきます。
NGC営業担当者より
改めて、この度はゲル撮影装置FAS-Xをご購入いただき、誠にありがとうございます。
櫻井研究室様は、弊社で過去に販売していたFAS-DigiやFAS-Ⅳを長年ご利用いただいていた研究室になります。これまでもFASシリーズをご利用いただいていた経緯もあり、特長含めてスムーズにご紹介させていただくことができました。
FAS-Xについては最新機種ということもあり、この度お伺いした機能面に関するご要望は今後のアップデート内容に活かし、よりお客様にご満足いただける装置にしたいと思います。貴重なご意見をいただき、重ねてお礼申し上げます。
今後も弊社では、研究者様のお力添えをできるよう精進してまいります。
京都大学 iPS細胞研究所 臨床応用研究部門 櫻井研究室
櫻井先生
この度は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
FAS-Xについて
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製品に関する詳細は、下記のWEBページをご覧ください。
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ゲル撮影装置FASシリーズ特集ページ
人とサンプルにやさしいBlue/Green LEDトランスイルミネーター搭載のゲル撮影装置について、詳しいデータを交えて解説した特集ページはこちらです。ぜひご覧ください。
当研究室では、難治性筋疾患、特に筋ジストロフィーの治療法の確立を目指しています。私たちが目指している治療へのプロセスは「細胞移植治療」と「治療薬の開発」です。「細胞移植治療」は、iPS細胞から分化させた前駆細胞を細胞移植のソースとして利用し、モデル動物への移植実験により治療効果を研究しています。「治療薬の開発」は、患者様から樹立されたiPS細胞を用いて、試験管内で病態を再現するモデル構築を研究し、治療薬開発のツールとして利用しています。