【Maelstrom™ 8使用事例】カキ輸出時のノロウイルス遺伝子検査法

農林水産省発表「カキ輸出時のノロウイルス検査法」にMaelstrom™ 8を使用

※Maelstrom™ 8マグネティックロータリーミキサーおよびオートステージは、2023年3月末に販売を中止しております。

国内で報告される食中毒の原因として、多くの割合を占めている「ノロウイルス」。
主流となる原因はヒトーヒト感染によるものですが、生もしくは加熱不十分の二枚貝による報告も1割ほど挙がっているのが現状です。
農林水産省では、カキの生産段階における汚染防止対策や、カキ中のノロウイルスの汚染防止に向けた取り組みが実施されています。この度、リスクの低減を目的とした国内で実施可能なISO法に準拠した検査法に、ハンディ核酸精製デバイスMaelstrom™ 8 Magnetic Rotary Mixer + Autostage(Taiwan Advanced Nanotech)が使用機器として掲載されました。

この記事で紹介した製品

カキのノロウイルス検査法(ISO15216に準拠した検査法)

シンガポール向けにカキを輸出する際に行われるノロウイルス検査は、一般的に、国内通知法に準拠して実施されています。
一方で、シンガポールの輸入検疫では、国内通知法よりも検出感度が高いとされているISO 15216に準拠した検査手法(以下ISO法)が採用されています。
そのため、国内通知法で検査した輸出時には陰性判定であっても、ISO法で検査する輸入時には陽性判定になる事例が生じていました。

シンガポール向けカキ輸出時のノロウイルス検査法

EU等におけるISO法では、RNA 抽出工程においてNucliSENS® 試薬(ビオメリュー)と、自動核酸抽出装置 NucliSENS® miniMAG®(ビオメリュー)と組み合わせて使用することが一般的です。
しかしながら、NucliSENS® miniMAG®は販売終了となっているため、農林水産省「シンガポール向けカキ輸出時のノロウイルス検査法」では、代替機器としてMaelstrom™ 8が掲載されました。

「シンガポール向けカキ輸出時のノロウイルス検査法」の内容については、農林水産省サイトに公開されている(別紙)シンガポール向けカキ輸出時のノロウイルス検査法からご覧ください。

弊社テクニカル担当

国内通知法では、スピンカラムを使用して、すべてマニュアル操作でノロウイルスRNAを抽出する必要がありますが、ISO法では、Maelstrom™ 8を使用することで、ノロウイルスRNA 抽出を自動化することができ、8検体を約50分で処理することができます。
日本において、ISO法でノロウイルス検査を行うことで、検出感度の向上によって輸出品の積戻し等のリスクが低減することや、ノロウイルスRNA抽出における、操作者の手間と時間を削減することが期待されます。

Maelstrom™ 8 の製品特長

Maelstrom™ 8は、汎用性が高く、導入しやすいと評判の装置です。

  • 簡単操作
    試薬カートリッジ、攪拌チップをセットしてプログラム選択、スタートの簡単操作
    直感的に操作できるインターフェイスになっており、プログラムもプリセット済
  • 高効率
    独自のスピンチップテクノロジーと強力磁気ロッド、純正試薬キットを組み合わせることで、高収率な核酸精製、高い作業効率、作業時間の短縮、分注エラーによるロスの軽減が可能です。
    植物サンプル(ホウレンソウ、レタス)による評価事例はこちらから
  • 低コスト
    オートステージと組み合わせることで、安価な初期投資で核酸精製の自動化が可能
  • モバイル
    リチウムイオンバッテリー搭載で実験室からフィールドワークまで、使う場所を選びません。
  • 豊富な種類の試薬キットも登場
    動物組織・植物組織はもちろん、血液・cfDNA・HBV核酸・ウイルス核酸・バクテリアDNA・ホルマリン固定パラフィン包埋(FFPE)組織DNA・真菌DNA・法医学組織DNAなど、幅広いサンプルに対応する試薬キットをご用意しております。

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