第3回!研究室インタビュー

第3回!研究室インタビュー
日本ジェネティクス
こんにちは!UP!Online編集部です。
本記事は、弊社の「実験環境よくばり向上プロジェクト」にご賛同いただき、実際にそのコンセプトに沿った製品を導入されているお客様の事例を、
インタビュー記事と共にご紹介させて頂く企画です。
どのような経緯で製品を導入するに至ったのか、導入後は実験環境がどのように変化したかなどをご紹介いたします。

お話聞かせてください!研究室インタビュー

第3回目の研究室インタビューに快く応じて下さったのは、
滋賀医科大学 神経難病研究センター 分子神経病理学部門(西村研究室)の皆さんです!

では、さっそくお話を聞かせて頂きましょう!


■どのような研究をされている研究室でしょうか?

渡邊先生
我々の研究室では、神経変性疾患研究の中でもアルツハイマー病を主な研究対象に、その原因と分子病態について解析を行っています。特に、神経細胞のAmyloid-β生成に対する分子制御メカニズムの解明とそれに基づいた治療開発に焦点を当てたプロジェクトを進めております。

■その中で渡邊先生はどのような研究をされておられますか?

渡邊先生
Amyloid-β産生抑制する新規分子ILEIを対象として、遺伝子改変マウスや培養細胞、実験によってはカニクイザル脳や剖検脳を使用して、ILEIの遺伝子発現制御や分子メカニズムを解析しております。

■UV,EtBrから切り替えられた理由を教えてください

渡邊先生
所属研究室で新規購入することになりまして、研究環境を改善する目的で、毒性の低い核酸染色試薬を使用し、撮影に関してもUVではなく、危険性の低い青色系の光で撮影できるようにしようという考えからこのシステムを導入致しました。

■弊社FASⅤ(Blue/Green LED)、ミドリグリーンDirectを知った経緯を教えてください

渡邊先生
FASⅤ(Blur/Green LED)につきましては、前の研究室に所属している時に、日本ジェネティクスの営業担当Sさんに伺いました。前の研究室で青色LEDの撮影機の導入に関わったのですが、その後のメンテナンス等の際に何度かお会いすることがございまして、開発中であると伺いました。
ミドリグリーンDirectにつきましても発売の際にサンプルをSさんに頂きました。

■FASⅤ(Blue/Green LED)、ミドリグリーンDirectを試された結果と感想を教えてください

渡邊先生
FASⅤ(Blue/Green LED)は感度良く撮影でき、操作も簡単で素晴らしいと思います。
ミドリグリーンDirectは、サンプルの1/10量ずつ混ぜるのが少し手間ですが、電気泳動像のバンドが鮮明で、バックグラウンドが低いです。
ミドリグリーンDirectを希釈して使用する場合、用事調整する必要があるのを煩雑に感じております。希釈後、長期間保存できるようにloading dyeを添付または販売して頂けると助かります。

 

図1
2018P17泳動画像ジェノタイピング実施例(FASⅤで撮影)
1.5%アガロースゲルで、左から原液のミドリグリーンDirectを1μL添加した100bpマーカー、続いて、1/4希釈したミドリグリーンDirectを1μL添加したサンプル1(flx/Wt)、サンプル2(fix/Wt)、野生型サンプル(Wt/Wt)、100bpマーカーを泳動した。
野生型(Wt)アリル(173bp)
floxed(fix)アリル(221bp)

■どのような点を気に入って頂いていますか?

渡邊先生
FASⅤ(Blue/Green LED)は感度良く撮影でき、操作もタッチパネル式で簡単である点です。
さらに、撮影画像をデジタルで保存でき、USBポートから容易に取り出せ、ゲルの切り出しの際にトレイが引き出せるので便利です。

■FASⅤ(Blue/Green LED)、ミドリグリーンDirectに今後期待されるところがあれば教えてください

渡邊先生
FASⅤ(Blue/Green LED)に関しましては、ソフトウェアの部分ですが、画像取得後に露光時間を複数振って表示させた画面で、選択した画面をそのまま印刷できるのですが、保存できない点を修正してほしいです。
加えて細かい点ですが、新規フォルダ作成を画面保存の画面でも出来るようにしてほしいと思います。ミドリグリーンDirectは、核酸の量と大きさによって泳動度が変化するので、サンプルに混ぜて使用する際にはloading dyeで1/4に希釈しています。通常のloading dyeで希釈し保存すると蛍光が退色してしまうので、用事調整する必要があるのが煩わしいです。希釈用のloading dyeを添付または販売して頂けると助かります。

■日本ジェネティクスのことは知って頂いていましたでしょうか(笑)?

渡邊先生
大学卒業研究からを行っている頃から知っておりました。大学院生の時には、担当のSさんに大変お世話になりました。

■どんな印象でしょうか?

渡邊先生
良い商品を比較的安価に提供して頂け、さらにメーカーの対応も早く、大変助かっております。

■当社に期待していることなどございましたら教えて頂けますか?

渡邊先生
他所の製品も含め、EtBr代替試薬を試しましたが、シグナルが弱いものや、核酸の量と大きさによって泳動度が変化するものが多く、使用しにくいと感じました。
その中で、実験条件によりますが、シグナルの強度と核酸移動度の点から現時点では、サンプルに混ぜる使用方法のミドリグリーンDirectが優れていると思います。
ただし、”先染め”で使用したい時もありますので、アガロースゲルに混ぜて使用でき、電気泳動の乱れのない高感度核酸染色試薬を開発して頂けると嬉しいです。

■他の研究室に伝えたいことがあれば教えてください

渡邊先生
ジェノタイピングPCRやクローニングの際のPCRといったバンドパターンが確定している場合にはミドリグリーンDirectは適していると思います。実験条件によっては、複数のバンドを検出する場合があると思いますが、その際には、移動度の変化が起きていないかどうかを確認する必要があるように思います。

NGC営業担当者より

NGC営業担当者
京都大学から移動されてきた先生で、京都大学の時代から弊社のFAS-Digiの旧タイプの青色LEDを愛用頂いておりました。ですので、もともとこのような取り組み(脱!EtBr、脱!UV)には高い関心を持たれていらっしゃる先生です。
こちらの滋賀医科大学に移動され、共通機器には弊社のFAS-Ⅳを設置頂いているのですが。UVイルミネーター搭載のタイプであり、尚且つ借りに行くのも手間ということで研究室での撮影装置購入を検討されており、その際に新しくなったBlue/Green LEDの搭載のFASⅤを見て頂き、従来の青色LEDとの感度の違いに大変驚かれていたのを今でも覚えています。
結果FASⅤをご購入頂き、こちらの部屋で研究されている皆様の実験環境が安全に守られていること、更に、従来の青色LEDでは得られなかった感度の違いにご満足頂けていること、弊社の製品がお役に立てているようで大変うれしく思います。

滋賀医科大学 神経難病研究センター 分子神経病理学部門(西村研究室)の皆様
貴重なお話ありがとうございました!

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