【お客様事例】DNA Save ペーパーを用いたマイコプラズマ培養液由来DNAの抽出および保存

日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?

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アプリケーションノート 2019<03>
製品名:FastGene™ DNA Save ペーパー(FG-GDS4)
メーカー名:日本ジェネティクス株式会社

下記データは、道立総合研究機構畜産試験場家畜衛生グループ 山口英美様のご厚意により掲載させていただきました。

FastGene™ DNA Saveペーパー(FG-GDS4

特長
●常温での長期間の安定的なDNA保管が可能

●洗浄ステップ不要のダイレクトPCR分析が可能

 実験フローチャート 
 

本実験では、DNA Save ペーパーを評価対象として、Instagene™(BIORAD #7326030)で抽出・精製を行った。

 結果 
●結果
DNA Save ペーパーで保存した場合においても、Instagene™精製後
PCR増幅した場合と同じ分子サイズのPCR産物が増幅された。


<注意>
本実験は、菌数などテンプレート量を管理してPCRを行ったデータではないため、バンド輝度に
基づくDNA量の情報を比較できない点はご注意ください。

 
●結論
• DNA Save ペーパーにスポットするだけで、マイコプラズマのDNAをPCRで増幅可能な状態にすることができた。
• かつ、この状態のまま、マイコプラズマDNAの保存が可能であることがわかった。
※特定の保存期間を保証する結果ではない点はご注意ください。
 
お客様のコメント
ペーパーの上に試料液を落とすだけで、マイコプラズマよりDNAを抽出し、保存できたので、非常に楽でした。また、紙として保存するので、冷凍庫のスペースをとらないことが便利で、博物資料など、それなりの量を長期保存する場合などに良いと思います。
 詳細実験条件および試薬・器具情報 

● マイコプラズマ(Mycoplasma bovis)培養
培養液 : Hayflick 液体培地
培養液量: 5 mL
容器  : 15ml 遠沈管(Trueline® #TR2001, FastGene #FG400)
培養方法: -80℃保存菌株よりニードルで釣菌し、37 °C培養液中で3日間培養した。

● PCR反応液組成
KAPA2G™ Fast HotStart ReadyMix with dye  5 μL
蒸留水                                                              3 μL
10 μM Forwardプライマー                            0.5 μL
10 μM Reverseプライマー                            0.5 μL
PCRテンプレート                                            1 μL
反応液                                                            10 μL
※DNA Save paper をサンプルとした場合は、蒸留水を1 μL 添加。

● PCRサイクル
95°C, 3 min
 ↓
(95°C, 15 sec → 60°C, 15 sec → 72°C, 5 sec)×35サイクル
 ↓
72°C, 1 min
 ↓
12°C, ∞

● PCR装置
PCR装置名:Biorad icycler

● 電気泳動条件
ゲル    :1.5%アガロースゲル
バッファー :TAE
泳動条件  :100 V,30分
核酸染色試薬:エチジウムブロマイド
ゲル撮影装置:Gel Doc™ XR+(BIORAD #1708195)

 
日本ジェネティクス株式会社 担当者より一言
これまでDNA Save ペーパーは、血液サンプル由来のDNA抽出・保存において使用可能であることは検証済みとなっております。
本アプリケーションノートにおいて、DNA Save ペーパーが、マイコプラズマにおいても使用可能であることがわかりました。
このことは、DNA Save ペーパーが、幅広い細胞種のDNAを抽出・保存ができるアプリケーションである可能性を示しています。

 

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