【お客様事例】FastGene™ RNA Premium Kitによる培養細胞からのRNA抽出事例

日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?

  • 当社製品を実際にご使用頂いた、正真正銘、日本国内の研究者様による評価データ
  • 製品をご検討中の方はもちろん、すでにお使いのお客様におかれましても、類似の研究をされ粗抽出ている他の研究者の方の事例集としてご活用頂けます

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アプリケーションノート 2017<22>
製品名:FastGene™ RNA Premium Kit(FG-81050, FG-81250)
メーカー名:日本ジェネティクス株式会社

下記データは、国内のお客様のご厚意により掲載させていただきました。

はじめに:日本ジェネティクス株式会社からのコメント
FastGene™ RNA Kit は「高品質を低価格で」をコンセプトしたシリカメンブレン法によるRNA精製キットです。
FastGene™ RNA Premium kit ではDNase 処理を溶出後に実施することにより、ゲノムDNA 除去効率の向上・安定を図りました。
本アプリケーションノートでは、FastGene™ RNA Premium Kitをご使用いただいた事例をご紹介します。
*ポイント*
 • FastGene RNA Kit の使用事例(培養細胞からのRNA抽出)
 • 溶出後のDNase処理によるゲノムDNA除去

FastGene™ RNA Premium Kit(FG-81050, FG-81250)

特長
●超安定の品質
●納得の収量
●極限までこだわった純度
●ノウハウの詰まった微量溶出カラム

RNA精製からリアルタイムPCRまでのワークフロー

 サンプル準備 
マウス初代培養肝細胞 1×106 cell
 RNA抽出 
 収量・純度測定 
― 結果1
測定機器:SimpliNano(GE)
 逆転写 
試薬:PrimeScript™ RT Master Mix(Perfect Real Time)(Takara)

⚫反応組成
 5 x PrimeScript RT Master Mix 2 μL
 total RNA 500 ng 程度
 RNase Free dH2O up to 10 μL
 Total volume 10 μL

⚫反応プログラム
 37 ℃ ・15 min(逆転写反応)
   ↓
 85 ℃ ・5 sec(熱失活)
   ↓
 4 ℃・ホールド

 リアルタイムPCR 
― 結果2
  試薬: KAPA SYBR Fast qPCRキット(Universal qPCRキット)
                 (KAPABIOSYSTEMS)
機器: Thermal Cycler Dice Real Time System II(Takara)

⚫反応組成
 KAPA SYBR FAST qPCR Master Mix(2X) 10 μL
 10 μM forward primer 0.4 μL
 10 μM reverse primer 0.4 μL
 Template DNA 10 ng 相当
 PCR-grade water up to 20 μL
 Total volume  20 μL

⚫反応プログ
 95 ℃ ・3 min(初期変性)
   ↓
 95 ℃ ・2 sec( 変性)
   ↓
 60 ℃ ・30 sec(アニーリング/伸長反応)

40cycles

結果

 結果1.収量・純度測定 
Sample
No.
Conc.
(ng/μL)
A₂₆₀/A₂₈₀ A₂₆₀/A₂₃₀ Sample
No.
Conc.
(ng/μL)
A₂₆₀/A₂₈₀ A₂₆₀/A₂₃₀
1 59.2 2.0 1.9 13 48.9 2.0 1.8
2 33.2 2.0 2.0 14 45.6 2.0 1.8
3 42.3 2.0 1.9 15 20.5 1.9 1.5
4 41.8 2.0 1.8 16 55.7 2.0 1.7
5 43.4 1.9 1.7 17 41.5 2.0 1.7
6 53.3 2.0 1.8 18 32.0 2.0 1.7
7 59.6 2.0 1.7 19 27.6 1.9 1.5
8 54.5 2.0 1.9 20 36.7 2.0 1.9
9 47.0 2.0 1.9 21 29.1 1.9 1.4
10 43.5 2.0 1.9 22 19.5 2.0 1.8
11 50.0 2.0 1.9 23 58.9 2.0 2.0
12 63.3 2.0 2.0        
 結果2.リアルタイムPCR 

※上記の収量・純度測定の結果のうち、代表的なサンプルの結果を示した。

FastGene™ RNA Premium Kitで抽出したRNAからcDNAを作製し、リアルタイムPCRを行った
Internal control(18S ribosomal RNA)とTarget geneともに良好な増幅が認められた。

融解曲線分析で、mRNA由来産物の特異的な増幅を確認できた。
FastGene™ RNA Premium Kitによって、gDNAを効果的に除去できたと考えられる。

 

  補 足   
◎TRIzol で抽出したRNAのFastGene™ RNA mini-elute columnによるクリーンナップ

 ⚫手順
  TRIzolを用いて細胞からRNAを抽出 ー 補足結果(1)
     ↓
  DNase(Promega)でゲノムDNA除去
     ↓
  TRIzolでDNaseの失活及びRNA再抽出(H2O約50 μLによる溶解) ー 補足結果(2)
     ↓
   FastGene™ RNA Premium Kit のDNase 処理後の液量(50 μL)と同量になるようにH2Oを添加
     ↓
   FastGene™ RNA mini-elute columnを使用したプロトコールによるRNA抽出
     ↓
  吸光度測定 ー 補足結果(3)

 ⚫結果

お客様のコメント
以前のRNA抽出方法(フェノール/クロロホルム抽出)では、gDNAのコンタミのため、gDNA由来の産物が増幅されてしまい、困っていました。(遺伝子の構造により、プライマー設計の工夫では回避できない。)
そのため、通常の抽出後に別途DNase処理を行い、もう一度フェノール/クロロホルム抽出と濃度測定をしてから逆転写を実施していました。
この方法では、手間と時間がかかっていたのですが、本キットではそれを大幅に低減することができ、非常に助かりました。融解曲線の解析(結果2-②)でも、gDNA由来の産物は確認されず、結果に大変満足しています。
また、一つのキットの中にホモジナイズ、精製、DNase処理がすべて含まれていて、なおかつ安価なのでありがたいです。
Lysisバッファーや、DNaseの量にもう少し余剰があると安心です。

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