日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
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製品名:
KAPA HyperPure Beads(Cat.No. KK8007)
Short Read Eliminator Kit(Cat.No. 102-208-200(旧Cat.No. SS-100-101-01))
メーカー名:
KAPA BIOSYSTEMS
Pacific Biosciences
下記のデータは、信州大学 繊維学部 応用生物科学科 田口 悟朗 様のご厚意により掲載させていただきました。
背景
Oxford Nanopore Technologies社のMinIONを使用したシーケンスはUSBでPCにつながる小型シーケンサーとして関心が高く、ロングリードのシーケンスが取得できる装置として注目を集めている。
ロングリードのライブラリーを作成する際、ライブラリーをせん断する事なく精製を行う工程も非常に重要となるが、ナノポア社のライブラリー調製キットには精製時に使用するビーズは含まれておらず、専用のプロトコールでは別途他社のビーズを使用する事が推奨されている。
本アプリケーションノートでは、ビーズ精製の操作工程を変える事なく精製用のビーズをKAPA HyperPure Beadsに置き換えても使用できるか、また、作成したライブラリーで得られたシーケンスに問題がないか検証を行った。
評価方法
実験方法
• 初発サンプル | 植物Aの組織由来サンプル(0.14 g) |
• DNA抽出方法 | NucleoBond HMW DNA Kit(Macherey-Nagel社)を使用して精製したゲノムDNA ※植物材料の状態の問題で断片化が進んでいたが、サイズセレクションをして使用した。 |
• サイズセレクション | SREで短いフラグメントをカット 使用したKit:Short Read Eliminator Kit(Cat.No. 102-208-200)(Pacific Biosciences) |
• サンプルの確認 | 電気泳動で短いフラグメントが除去されたことを確認した。その後、NanoDropで濃度を測定 |
• ライブラリー調製Kit | 1D Ligation Sequencing Kit(SQK-LSK110)(Oxford Nanopore Technologies) |
• 使用したサンプル数 | 1サンプル |
ライブラリー調製ワークフロー
結果
DNA抽出結果
その結果、短いフラグメントの大部分が除去され、10 Kbp以上である事が確認された。(レーン②)。
ライブラリー調製結果
濃度 | ライブラリー量 |
---|---|
37.9 ng/μL | 15 μL |
Nanopore Sequenceの結果
24時間のrunで推定8.23 Gbのシーケンスが得られ、リード数は920 k、推定のN50は19.73 Kbpであった。
Run summary
補足
ビーズ精製① KAPA HyperPure Beadsを使用した精製Protocol
ビーズ精製② KAPA HyperPure Beadsを使用した精製Protocol
この記事で紹介した製品
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- 製品情報詳細ページ:
KAPA HyperPure Beads(Cat.No. KK8007)
Short Read Eliminator Kit(Cat.No. 102-208-200) - アプリケーションノート検索ページ(型番・キーワード・アプリケーションから検索可能)
DNAの濃縮も試してみましたが、想定どおりの収率でDNAを回収できました。
操作も簡便なので、特に貴重なDNAサンプルの回収で効果を発揮すると思います。