日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
- 当社製品を実際にご使用頂いた、正真正銘、日本国内の研究者様による評価データ
- 製品をご検討中の方はもちろん、すでにお使いのお客様におかれましても、類似の研究をされている他の研究者の方の事例集としてご活用頂けます
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下記のデータは、Varinos株式会社 臨床検査本部 芦川 享大 様、小祝 玲菜 様のご厚意により掲載させていただきました。
概要
KAPA HyperPure BeadsはDNAの精製/サイズセレクションを行うことが出来る磁性ビーズで、同様の製品が各社から発売されています。
本アプリケーションノートでは、KAPA HyperPure Beadsが他社磁性ビーズ製品と同等に使用できるか検討するため、各製品の PCR産物の精製におけるサイズ分布と収量について比較検証を行いました。
結果、KAPA HyperPure Beadsは他社磁性ビーズ製品と比較し同等の性能を有することが確認されました。
実験方法
• 比較対象製品 | KAPA HyperPure Beads(KAPA)、製品A、製品B |
• PCR産物volume | 20 μL |
• PCR産物の配列長 | 410 ~ 470 bp |
• プロトコル | KAPA HyperPure Beadsのプロトコルに従い、以下のビーズ量で実験を行った。 ① PCR産物(1.05 μg)の液量に対して1.8倍量のビーズを添加 ② PCR産物(1.05 μg)の液量に対して0.8倍量のビーズを添加 |
• 評価 | PCR産物を蒸留水で3倍希釈したものをBioanalyzerにてサイズを測定した。 またQubitにより濃度を測定し、回収率を算出した。 |
• 使用機器 | Agilent 2100 Bioanalyzer(Agilent Technologies) Qubit Flex Fluorometer(Thermo Fisher Scientific) |
結果
サイズ比較(精製①:ビーズ1.8倍量添加)
サイズ比較(精製②:ビーズ0.8倍量添加)
平均収量比較
製品Aに対するHyperPure Beadsと製品Bの回収量(μg)と回収率を比較した。
製品ごとの収量について大きな差はみられなかった。
結論
HyperPure BeadsのPCR産物の精製におけるサイズ分布と収量は、現行品である製品Aと製品Bと同等であることが確認された。補足
KAPA HyperPure BeadsによるPCR産物の精製プロトコル
事前準備
- 本キットを室温に平衡化し、使用前に完全に懸濁する。
- 80%エタノールは用事調製する。
※1 マグネットスタンド上で操作
※2 ビーズを過剰に乾燥させると収量が低下する恐れがある
※3 10 mM Tris-HCL or PCRグレード水
※4 KAPA HyperPure Beads 取扱説明書 KR1705 – v2.20、6ページより抜粋
この記事で紹介した製品
- こちらのアプリケーションノートのPDFダウンロード:こちら
- 製品情報詳細ページ:KAPA HyperPure Beads(Cat.No. KK8007)
- アプリケーションノート検索ページ(型番・キーワード・アプリケーションから検索可能)
臨床検査で使う試薬なので、変更については慎重に検討しなくてはなりません。
KAPAのHyperPure Beads はマグネットへの吸着度合い、ピペッティングの際の粘性などの感触等、操作性に関しても現在使用している他社製品と比較しても問題なく、ストレスなく使用できました。
性能面が課題でしたが、回収率についても現行の他社製品と同等との結果でしたので、今後も安心して使用することができると考えています。