【お客様事例】ダイレクトPCRによるペチュニア分離集団のジェノタイピング

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アプリケーションノート 2014<16>
製品名:KAPA3G Plant PCR キット(KK7252)
メーカー名:KAPA BIOSYSTEMS 社

下記のデータは 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス研究科 細胞間情報学研究室
(高山研究室)久保健一様のご厚意により掲載させていただきました。

方法

ゲノムDNAテンプレートの調製

ゲノムDNAテンプレートの調製
① ペチュニア種子を、1/2濃度のMS塩を含む固形培地に無菌播種
② 播種後1週間でほぼ全ての芽生えの子葉が展開する。展開した子葉を1枚ずつ採集、8連PCRチューブに1枚ずつ集める。
③ DNA溶出バッファー(100mM Tris-HCl (pH8.0), 1M KCl, 10mM EDTA) 100μlを加え、ピペットの先端で子葉片を押しつぶす。
    子葉組織から気泡を押し出す感覚で押しつぶし、組織をバラバラに壊さないことがコツ。
④ 95℃, 5 min インキュベートする。
⑤ 軽く遠心し、上清の一部をTEバッファーで10倍希釈する。

反応組成

⑤ の希釈DNA溶液        1.0μl
2×KAPA Plant Buffer        2.5μl
10μM Forward Primer        0.15μl
10μM Reverse Primer                  0.15μl
KAPA3G Plant DNA Polymerase 0.05μl
100×KAPA Plant PCR enhancer  0.01μl
DW                                               1.14μl 
Total                                               5.0μl※

※KAPA3G Plant PCR Kitのプロトコールでは、阻害物質の影響を軽減するため、反応量は50μlから検証を始めることを推奨しております。
結果に応じて反応量を減らすことが可能です。

プログラム

95℃   5 min
95℃   20 sec
54℃   15 sec  ×40サイクル
72℃   30 sec
72℃   2 min

解析

PCRプロダクト全量を用い電気泳動する。

結果

KAPA3G Plant PCRキットによるPCR結果
(対立遺伝子ABヘテロ接合体の次世代分離集団のジェノタイピングの一例)


マーカー   :φX174 HaeIII
lane 1-24     :芽生え子葉由来PCR産物
電気泳動条件 :1x TAEバッファー, 1.5 %アガロースゲル. 100V. 15 min. 反応液全量(5μl)をアプライ

対立遺伝子A(210bp)および対立遺伝子B(359bp)において、1 ~ 24の全てのサンプルでどちらか一方のバンドのみ増幅がみられた。
結果として、KAPA3G Plant PCRキットでは、各個体で安定して特異的に増幅が見られ、対立遺伝子を持つ個体と持たない個体の区別がはっきりでき、遺伝子型が容易に特定できた。

お客様のコメント
ナス科植物ペチュニアの芽生え96個体の子葉からゲノムDNAテンプレートを調製し、PCRによってジェノタイピングを行った。
複数遺伝子の遺伝的連鎖を観察するため、多検体に対して複数のプライマーセットで増幅を行い、安定な結果を得る必要があり、そのためのテンプレート調製方法や反応ボリュームの最適化を行った。本法で作製したテンプレートを用い、1 ヶ月以上安定な増幅が可能であったので、多数の遺伝子の連鎖を解析することができた。
これまで他社キットでは安定に増幅しなかったが、KAPA3G Plant PCR キットでは、プライマーペアの間で増幅にばらつきが小さく、安定していて使いやすい。

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