ザルトリウス・ジャパンJCSS校正室 訪問レポート

高品質なピペット点検・校正サービスを提供するJCSS校正室にお伺いしました!

GeneF@N会員特典でもおなじみのピペット点検サービス「ピペットドクター」を実施している、ザルトリウス社。今回、ピストン式ピペットのメンテナンスや精度検査の重要性をお伝えすべく、特別に同社のJCSS校正室を取材させていただきました!
日頃どのような環境でピペットの点検・校正が行われているのか、実際に作業の様子を見学しながら技術センター マネージャーの廣瀬様にお話をお伺いしましたのでぜひご覧ください。

各種ピペット点検・校正サービスの詳細はこちら

ザルトリウス社のご紹介

ドイツに本社を持つザルトリウス社は、1870 年に設立されたバイオ医薬品研究・バイオ医薬品業界に貢献する世界のリーディングカンパニーです。日本法人であるザルトリウス・ジャパン株式会社は1987年に設立されました。高精度なラボラトリー用天秤、ピペット、フィルター、細胞培養システムなど、研究開発に必要な多様な機器と消耗品を提供しています。

ザルトリウス・ジャパンが提供するピペット点検・校正サービス

  • 校正サービス
    ザルトリウスの校正室は、JCSSの認定を取得しており、ISO/IEC17025の要求事項に適合している校正を提供することが出来ます。技術的に的確であり、能力があることが認定機関によって認められてるため、国際的にも受け入れ可能なJCSS認定シンボル付きの証明書を発行する校正サービスです。

JCSS校正証明書(見本)

  • ピペットドクター(サービス)
    長年掛けて世界市場で確立したサービス・ネットワークおよび、それにより構築したノウハウ・技術を活かして、ピペットメーカーを問わず、メンテナンス・精度検査などをお客さまへ提供するサービスです。

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ザルトリウス・ジャパン JCSS校正室 訪問レポート

市ヶ谷に拠点を置くJCSS校正室

ザルトリウス・ジャパンの技術サービスセンター、JCSS校正室は2011年から現在の市ヶ谷に移転し、地盤が安定する地下1階に拠点を構えています。
地下1階に降りると、ザルトリウス社のコーポレートカラーであるビタミンイエローが印象的なエントランスで出迎えてくれました!

同センターでは、ピペットの認定区分である「体積」の分野と、天びんや分銅を対象とした「質量」分野双方のJCSS認定を取得しています。また、JCSS校正サービスを提供する機関の施設ではISO17025認定に適合しており、同センターもそのうちの一つです。

JCSSとは?

試験所・校正機関が要求された技術基準に適合した校正能力があるかどうかを、独立行政法人製品評価技術基盤機構認定センターが、計量法第143条第1項に基づき特定の校正分野(登録区分)における能力を審査して登録する制度です。
認定の維持には、4年に一度の本審査と2年に一度の中間審査があります。本審査では技術試験として、立ち会い校正(模擬校正)もあり、緊張の瞬間です!

ピペット精度検査の見学

実際に校正・精度検査を行う校正室も見学させていただきました!

校正室内は温度と湿度が厳重に管理されており、室温が大きく変動しないように人の出入りも最小限に留めているとのこと。実際に、私たちが見学した際も室内の温度計の表示は「22.4℃」を保っていました。

校正スタッフ

ピペット校正はディレクションと実作業者合わせて現在は4名体制の少数精鋭で対応されているそう。未経験者の方が多く、入社後に技術を身に付けて、社内認定試験の合格後に校正スタッフとして活躍されています。

次に、シングルピペット、マルチピペットそれぞれの精度検査も間近で見させていただきました。

校正に使用する天秤はとても精密で、天候(気圧の変化など)によっても検査結果に影響が出てしまうようです。

校正作業

年間で約8,000本ものピペット点検を行うため、対応本数の多いシングルチャンネルピペットは1本につき約10分程度で計測作業を実施しているとのこと。そして、マルチチャンネルピペットは専用の天びんで全チャンネル同時に計測を行います。(以前は専用計測器がなかったため、1チャンネルずつチェックする必要がありましたが、現在はだいぶ効率化できるようになったとのお話でした。)

校正サービスについて詳しくお聞きしました

技術センター マネージャーの廣瀬様にザルトリウス・ジャパンが提供する校正サービスについて、詳しくお話をお聞きしました!

■校正サービスを利用するのはどのような研究者様が多いのでしょうか?

廣瀬様

割合で言うと、アカデミアのお客様よりも民間企業様の方が多いですね。特に制約の多い施設である製薬会社様などにご利用いただいております。

■(校正室の点検予定のピペットを見て)他社製のピペットも数多くありますが、校正の方法は同じなのでしょうか?

廣瀬様

ご覧の通り他社メーカーのピペットの校正も受け付けています。
校正スタッフは他社メーカーのピペットに対する基本メンテナンスや操作方法のトレーニングも受けており、他社ピペットに対応できるようになっています。この取り組みは弊社独自によるものです。

それはすごい!安心して他社のピペットもお任せできますね。今後、ザルトリウス・ジャパンが提供するピペット点検・校正サービスについて目指すべき姿について教えてください。

廣瀬様

おかげさまで校正の依頼はここ数年右肩上がりに増えています。しかし全体としては定期的にチェックを依頼するラボはまだまだ少ない印象です。
弊社としては、定期メンテナンスの重要性をもっと広くアピールしていきたいと考えていて、サービス内容案内チラシの配布(内容はこちら)や無料オンラインセミナー「ピペッティングアカデミー」を開催するなど、様々な取り組みを行っています。
メンテナンス本数を増やしていけるように校正スタッフの増員や設備の拡充も図っていきたいです。

 

訪問を終えて

MC畑

今回訪問させていただき、想像以上の厳重な管理の下で校正作業が行われていることがわかりました。その分、自社のサービスクオリティに自信をもっていらっしゃることも伝わってきました。
廣瀬様のお話にもあったように、まだまだ定期的にプロに校正してもらうお客様は少ないとのことでしたので、日本ジェネティクスとしても今後もピペット校正をおススメしていきたいと思います。プロの校正を体験してみたい!という方はまずは、GeneF@N会員特典の「ピペット点検サービス」のお申込みをご検討ください。

最後に、お忙しい中説明を担当してくださった廣瀬様をはじめあたたかく迎え入れてくださった校正室の皆さま、営業担当の皆さまに心より感謝申し上げます。

ザルトリウス・ジャパンが提供する各種点検・校正サービスのご紹介

ザルトリウスのピペット点検・校正サービスの詳細をご紹介します。
マイクロピペットは分析や研究業務にとって重要な機器と位置付けられ、それらの精度管理や測定データの信頼性については各ガイドラインから様々な要求事項が定められています。ザルトリウスでは、それらに対応すべく証明書発行やメンテナンスサービスを提供しています。

JCSS校正

ピペットのJCSS校正は国際的に認められたピペットの規格であるISO8655に準拠した衡量法
(重量法)で行います。ピペットから吐出した校正用水の質量を天びんで測定し容量に換算します。正確な換算のため、校正室内の温度、湿度、水温などを厳重に管理しています。

発行書類
  • JCSS校正証明書
  • サービス報告書

ピペットドクター

ピペットドクターは、長年掛けて世界市場で確立したサービス・ネットワークおよび、それにより構築したノウハウ・技術を活かして、ピペットメーカーを問わず、メンテナンス・精度検査などをお客さまへ提供するサービスです。トレーニングを受けた認定技術者による質の高い専門的なサービスを保証いたします。

発行書類
  • 精度検査成績書
  • サービス報告書

各種校正サービスの特長

  • メンテナンス
    クリーニング、ピストン部のグリスアップ、リークチェック、動作確認を実施
  • 納期2週間
    最新機材SpeedCalの導入及びシステム化により業界最短レベルの納期を実現
  • コストメリット
    メーカーを問わず点検/校正に対応できますので、コストや管理の一元化が可能

ご依頼時の流れ

各種サービス申込書、料金表等はザルトリウス・ジャパンのサイトをご覧ください。

無料オンラインセミナー「ピペッティングアカデミー 」

ザルトリウスでは、マイクロピペットの正しい取扱い方と基礎知識が学べる無料オンラインセミナー「ピペッティングアカデミー 」を開催しています。
本アカデミーでは、ISO 認証取得しているトレーナーが高品質のトレーニングをご提供することで、 ピペッティングの知識とスキルの習得を目的としています。
若手研究者の方やもう一度基礎を学びたい研究者のみなさま、ぜひお申込みください。

GeneF@N会員特典「ピペット点検サービス」

日本ジェネティクスの完全無料のWEB会員サービスGeneF@Nの特典の一つとして、今回ご紹介したザルトリウスのピペット点検サービスの「ピペットドクター」が無料で受けられるチャンスがあります!
毎年1月中旬頃に応募開始となりますので、既にGeneF@N会員のお客様はもちろん、会員登録がお済でないお客様はご登録のうえ、ぜひご応募ください。
※「ピペット点検サービス」は抽選となります。
※過去のピペット点検サービスはこちら

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