ジェネ・グラント、2022年度も実施いたします!
2018年に実施し、ご好評をいただいた日本ジェネティクスによる若手研究者支援プログラム”ジェネ・グラント”。3年ぶりの実施となった2021年度も大変多くのご応募をいただき、2022年度も実施が決定いたしました!
応募受付開始に先立ち、2021年度の採択者様から採択された時の心境や、今後の展望などのコメントをいただきましたのでご紹介いたします。
35歳以下の若手研究者のみなさま、ご自身の研究に、ぜひこの機会をご活用ください!
日本ジェネティクスによる若手研究者支援プログラム“ ジェネ・グラント”。
日本ジェネティクスは、若手研究者支援を目的に、研究助成プログラム“ジェネ・グラント”を創設し、2018年より開始いたしました。
ジェネ・グラントは、①研究費、②学会(国内外)参加、③研究機関訪問など、研究者の自由な考えに基づいて使用することが可能です。
日本の若手研究者が本研究費を大いに活用し、今後の科学技術の発展を支えるような研究に没頭していただければ、弊社としてもこれ以上の喜びはありません。
2021年度の採択者様からいただいたコメントをご紹介
2021年度ジェネ・グラントにて採択された6名の研究者の方から、コメントをいただきました。
※6名の所属先は全て採択当時のものです。
- 京都大学 大学院農学研究科 食品生物科学専攻 栄養化学分野
小栗 靖生 様 - 東京工業大学 生命理工学院 加藤研究室
永嶌 鮎美 様 - 東京電機大学 理工学部生命科学系 細胞生化学研究室
高橋 俊介 様 - 大阪府立大学 生命環境科学研究科 獣医学専攻 細胞病態学教室
木村 和人 様 - 京都大学 理学部
福嶋 陸斗 様 - 熊本大学 国際先端医学研究機構 免疫ゲノム構造学研究室
菊池 健太 様
京都大学大学院農学研究科 食品生物科学専攻 栄養化学分野
小栗 靖生 様
■応募時の研究課題名
ベージュ脂肪細胞の増殖機構の多面的解析
■ジェネ・グラントへ応募した理由・きっかけ
■採択が決まった時の心境
本研究助成に採択された際には、非常に嬉しかったです。審査員の先生からのコメントも大変励みとなりました。
■助成金の使い道
研究関連試薬などを揃えるのに使用させて頂きました。
■研究の進捗状況
自身の希望する研究は、少しずつですが開始できるようになりました。今後更に発展させていきたいと考えております。
■今後の展望
誘導型の熱産生脂肪細胞であるベージュ脂肪細胞の調節機構を明らかにすることで、生活習慣病の予防・改善に寄与する介入法の確立を目指したいと考えております。
■今年度応募者へのメッセージ
若手研究者にとっては、大変貴重な研究費助成制度です。応募を検討されている方は、是非とも挑戦するべきだと思います。
東京工業大学 生命理工学院 加藤研究室
永嶌 鮎美 様
■応募時の研究課題名
植物の揮発性化合物受容に関わる輸送体の探索
■ジェネ・グラントへ応募した理由・きっかけ
前回のジェネ・グラント2018の募集はSNSで知りました。「用途を問わない」ということで注目していた方が多かったと記憶しています。その際は不採択でしたので、2021年に再度募集があった際は「きっとまた多くの人が注目しているから厳しいだろう」と思いつつ「このチャンスを逃すとこの助成金にはもう応募できないかもしれない、出さなかったら後悔する」とも思い、応募しました。
■採択が決まった時の心境
一番嬉しかったのは、頂いた丁寧な評価コメントです。伝わった、と心が震えました。
■助成金の使い道
共同利用室の利用料、受託解析等に使用しました。
■研究の進捗状況
手技の取得等で研究計画をなかなか思うように進められておらず歯がゆく思っています。せっかく使用期限なしで助成頂いているので、焦らず使わせていただきたいです。
■今後の展望
引き続き感覚生理学の分野で、オリジナルな研究を進めていきたいです。同時に、コロナ禍やライフイベントによる研究上の制限のなかで如何に研究を続けるか、方法を模索中です。
■今年度応募者へメッセージ
出さなかったら後悔する、と一瞬でも思ったらぜひ応募してください。
東京電機大学 理工学部生命科学系 細胞生化学研究室
高橋 俊介 様
■応募時の研究課題名
ヌクレオソーム構造の動的変化における1分子イメージング技術の開発
■ジェネ・グラントへ応募した理由・きっかけ
私はWEB会員サービス「GeneF@N」に登録しており、「ジェネ・グラント」の案内メールを頂いたことが今回の応募のきっかけです。応募要領をよくみると用途を問わず、自由度の高い研究費助成制度ということ、2021年度では対象者数も大幅にパワーアップするとのことでしたので、より採択されるチャンスはあるかなと思い応募をさせて頂きました。
■採択が決まった時の心境
あまり期待はせず応募をさせて頂いたので、採択のご連絡を頂いたときには、引き続き本提案研究を実施することができる喜びがこみ上げてきたことを覚えています。審査員からの評価コメントもいただき、大変自信にもなりました。
■助成金の使い道
主に実験機材の購入に使用させていただきました。
■研究の進捗状況
本助成金のおかげで、独自の顕微鏡ユニットを構築することができ、対象物であるDNAやタンパク質の1分子レベルでの蛍光イメージングが可能となりました。
■今後の展望
本研究課題をさらに飛躍させるため、顕微鏡ユニットの改良を進めます。これまでの実験技術では、解析することが難しい、覆い隠されているブラックボックスを解き明かすことができる新たな解析技術を開発することで、研究の独自性を追求していきたいと考えています。
■今年度応募者へメッセージ
ジェネ・グラント助成対象は、博士号を持つ研究者だけでなく学部生・大学院生も応募が可能なため、非常に開かれたものであると考えています。特に、大学院生は自身の研究活動の中で得られた研究構想を練り上げ、ひとつの書き物として表現する非常に良い機会だと考えておりますので、この場を活用して、積極的に応募頂きたいと考えております。
大阪府立大学 生命環境科学研究科 獣医学専攻 細胞病態学教室
木村 和人 様
■応募時の研究課題名
獣医療における輸血用血液の安定供給に向けたイヌiPS細胞由来赤血球の効率的な作製法の開発
■ジェネ・グラントへ応募した理由・きっかけ
指導教員の先生から薦めていただいたことがきっかけでジェネ・グラントのことを知り、自分の研究費獲得のために応募しました。
■採択が決まった時の心境
採択されるとは思っていなかったので、非常に驚きました。獣医学のマイナーな研究内容に興味を持っていただけたことが素直に嬉しかったです。
■助成金の使い道
実験試薬、その他サービスの費用に使用させていただきました。
■研究の進捗状況
おかげさまで、徐々にではありますが進んでおります。
■今後の展望
イヌiPS細胞を用いた赤血球の作製技術を実際の獣医療に還元できるまでには、まだまだ解決すべきことがたくさんあるので、ひとつひとつ解決して少しずつでも前進していけるように、今後も精進したいと思います。
■今年度応募者へメッセージ
大学院生の間に自由に使える研究費をいただけるのは非常に大きいと思います。しかも、ジェネ・グラントはその金額も大きいです。応募者の皆様のご健闘をお祈りしております。
京都大学 理学部
福嶋 陸斗 様
■応募時の研究課題名
花きの品質低下防止を目的とした合成生物学的手法の開発
■ジェネ・グラントへ応募した理由・きっかけ
私は合成生物学の世界大会であるiGEMに出場する京都大学の学生団体iGEM Kyotoの代表として本グラントに応募いたしました。(団体の詳細については、ホームページからご確認ください。)
指導いただいている先生から紹介いただき、資金不足に悩んでいたため応募しました。
■採択が決まった時の心境
まさか採択されると思っていなかったので大変驚くと同時に、資金不足に悩まされていたためとても嬉しかったです。
■助成金の使い道
実験に必要な試薬の購入や、合成生物学の大会iGEMへの参加費等に使用予定です。
■研究の進捗状況
花き産業の諸問題を合成生物学を用いて解決する研究を進め、2021年11月に開催されたiGEMの大会で発表いたしました。結果、金賞を受賞しております。発表内容の詳細についてホームページにまとめていますので、よければご覧ください。
■今後の展望
私たちの提案したBLOOMというシステムについてさらなる実験を進めていく予定です。同時に2023年度のiGEMの大会出場へ向け、合成生物学を用いた問題解決を目標に、テーマの検討と実験を進めてまいります。
熊本大学 国際先端医学研究機構 免疫ゲノム構造学研究室
菊池 健太 様
■応募時の研究課題名
組織マクロファージ亜集団の性質を規定するエピゲノム変化の解読
■ジェネ・グラントへ応募した理由・きっかけ
過去に比較的若い研究者が採択されており、ポスドクになりたての私にもチャンスがあると思い応募しました。
■採択が決まった時の心境
研究対象が「免疫細胞のクロマチン高次構造」という非常に独自性の高い領域でしたが、提案を面白いと思っていただけるよう念入りに申請書を作成しました。採択の通知をいただいた時には努力が認められたと感じ、大変嬉しく思いました。
■助成金の使い道
重要な実験をする際の試薬・消耗品代や興味のある学会に参加する際の費用として使用しています。
■研究の進捗状況
ポスドク1年目である前年度は研究環境の準備に取り組んでおりました。クロマチン高次構造形成に重要なゲノム領域を欠損するマウスを複数系統作製することができたので、現在はそのマウスを用いて免疫細胞を解析しているところです。
■今後の展望
クロマチン高次構造形成による免疫機能の制御という我々独自の視点から、革新的な研究成果を生み出します。研究を進める過程で次世代シークエンスやバイオインフォマティクス関連技術を修得し、ウェットとドライの研究を両立する研究者となるよう努力して参ります。
■今年度応募者へメッセージ
キャリアが浅い研究者を対象にした助成金は限られています。ジェネ・グラントは基礎研究をする若手研究者にとって絶好のチャンスなので、しっかりとした申請書を作成し、応募すると良いと思います。
前回の審査結果に関する詳細はこちらをご覧ください。
【7月1日応募受付開始予定】
応募受付開始まで今しばらくお待ちください。
所属研究室の教授より、本研究費助成制度についてご紹介いただき、応募いたしました。