日本ジェネティクスのテクニカルノートとは?
発売したばかりの新製品の性能評価や、既存製品の最適な条件を追求するための条件検討をすることでお客様に心からご納得頂いた上で商品をお使い頂けるよう、様々な評価試験を行っています。
採用前の検討資料として、または採用後の最適条件検討資料としてご活用ください。
また、当データに関するご質問はお気軽にページ下部のフォームよりお問い合わせください。
テクニカルノート2018<10> |
目的
① 本製品と既存の製品において、最大インプット量※1について検証を行う。
② 本製品の推奨Buffer(MOPS Buffer)以外で泳動した場合の結果を確認する。
※1:1ウェル あたりにアプライできる最大溶液量
評価方法
① それぞれのゲルのウェルにサンプルバッファーをインプットする。
ウェルから溢れるまで入れることで、最大インプット量※1の検証を行う。
② 推奨Buffer(MOPS Buffer)とTris-Glycine Bufferによる泳動の差を確認する。
※1:1ウェルあたりにアプライできる最大溶液量
概 要
既存製品の仕様比較
メーカー | FastGene™ | B 社 | C 社 |
ゲル | |||
ゲルカセットサイズ | 8.3 cm × 10 cm | 8 cm × 10 cm | 10 cm × 10 cm |
ゲル厚 | 4.62 mm | 4.62 mm | 3.20 mm |
コーム厚 | 1.44 mm | 1.05 mm | 0.83 mm |
電圧または 電流 ※2 | 140 V | 200 V | 200 V または30 mA |
推奨Buffer ※2 | MOPS Buffer | Tris-Glycine Buffer | Tris-Glycine Buffer |
時間 ※2 | 55 min | 30 min | 60 min |
実験① - 最大インプット量の確認
インプットする溶液:Laemmli サンプルバッファー(BioRad, Cat.No.1610737)
サンプルバッファーをそれぞれのウェル に左図のようにインプットを行い、ウェル から溢れるまで入れた。
ウェル から溢れなかった最大のインプット量を最大インプット量とした。
メーカー | FastGene™ | B 社 | C 社 |
ウェル 数 | 12 | 12 | 13 |
最大インプット量※3 | 60 μL | 20 μL | 25 μL |
メーカー(ゲル厚) | FastGene™ ( 4.62 mm) |
B社 (4.62 mm) |
C社 (3.20 mm) |
最大インプット量 | 60 μL | 20 μL | 25 μL |
検証結果 | |||
実際の最大 インプット量 |
最大60 μL | 最大30 μL | 最大30 μL |
実験② - 推奨BufferとTris-Glycine Bufferによる泳動の差
FastGene™ PAGE Gel(Cat.No. NE-PGS420)とプレステインマーカーを用いて推奨のMOPS BufferとTris-Glycine Bufferによる違いを検証した。
マーカーは、BLUE Star Prestained Protein-Ladder(Cat.No. NE-MWP03)とBLUE Star PLUS Prestained Protein-Ladder(Cat.No. NE-MWP04)を使用し、各5 μL/Laneで等量分注した。
Buffer | 推奨Buffer MOPS Buffer |
Tris-Glycine Buffer |
FastGene™ PAGE ゲル |
||
結果 | 電気泳動でプレステインマーカーが展開されて、バンドを確認できた。 |
150 V,50 minで電気泳動を行ったが、 |
まとめ
サンプルのご用意もございます。お気軽にご依頼ください。
② FastGene™ のゲルはTris-Glycine Bufferではワークしなかった。
必ず、MOPS Bufferで泳動する必要がある。