【お客様事例】バクテリアの16S rRNA遺伝子の定量

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アプリケーションノート 2018<22>
製品名:モバイル リアルタイムPCR装置(PicoGene® PCR1100)
メーカー名:日本板硝子株式会社

下記データは、東京大学大気海洋研究所 地球表層圏変動研究センター 生物遺伝子変動分野 伊知地稔 先生のご厚意により掲載させていただきました。

実験概要

海洋の表層から深層に生息する微生物の現存量を調査するために、学術研究船等に乗船し、対象とする微生物の遺伝子数を測定している。本モバイルリアルタイムPCR装置のモニターに応募した目的は、本装置を学術研究船に持ち込んで、航海中に船上で対象遺伝子検出が可能か、船の揺れが測定結果に影響を与えるかなどを検証するためである。

船上測定で利用した東北海洋生態系調査研究船
「新青丸」
新青丸船内の実験室における作業の様子

 

実験材料

今回は陸上試験と同様な検量線が引けるかで検証したので、環境試料から得られたクローン(プラスミド)をテンプレートとした。

 プラスミド名   :kt1184
 プライマー    :27F & 1492R(DeLong et al. 2006)
 blastによる近縁種:Nitrospira marina Nb-295(X82559)、相同性92%

● 反応組成
Template
Enzyme
Buffer
Primer-F
Primer-R
Probe
DW
  1.0 μL
  0.8 μL
10.0 μL
  1.0 μL(10000 nM)
  1.0 μL(10000 nM)
  1.0 μL(10000 nM)
  5.2 μL
Total 20.0 μL
● 使用したプライマーとプローブ ● PCR試薬の種類
Primer-F:Bac358F
Primer-R:Bac781R
Probe   :515R
(Nadkarni et al. 2002)
酵素 KAPA 3G Plant
● 反応プログラム
Hot Start
Denature
Anneling
Cycles
95℃/ 15 sec
95℃/   4 sec
60℃/ 15 sec
50 cycles

 

結果


検体番号001:6.03×10^8 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 11 sec 船上測定/計測時間:17 min 17 sec


検体番号002:6.03×10^7 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 08 sec 船上測定/計測時間:17 min 16 sec


検体番号003:6.03×10^6 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 11 sec 船上測定/計測時間:17 min 24 sec


検体番号004:6.03×10^5 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 15 sec 船上測定/計測時間:17 min 19 sec


検体番号005:6.03×10^4 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 17 sec 船上測定/計測時間:17 min 15 sec


検体番号006:6.03×10^3 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 15 sec 船上測定/計測時間:17 min 11 sec


検体番号007:6.03×10^2 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 15 sec 船上測定/計測時間:17 min 14 sec


検体番号008:6.03×10^1 copies/μL

陸上測定/計測時間:17 min 13 sec 船上測定/計測時間:17 min 12 sec


検量線(x10^8 ~ x10^3)

陸上測定 船上測定


検量線(x10^6 ~ x10^1)

陸上測定 船上測定
 
お客様のコメント
船上でも陸上と同様な測定ができ、検量線も作成できた。
操作も簡単で、航海中の船上での対象遺伝子検出に適していると考えられる。
航海中の船の揺れの影響も無かった。

 

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