日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
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メーカー名:Sage Science社
このアプリケーションノートは、国立遺伝学研究所 比較ゲノム解析研究室のお客様のご厚意により掲載させていただきました。ここに深く感謝申し上げます。
背景
パルスフィールド電気泳動は、長鎖DNA を解析する方法である。
通常、一般的な定電流を用いた電気泳動では、10-15kb 以上の長鎖DNA断片を泳動しようとすると、バンドがテーリングしてスメアになるなど、分離が不十分になり、うまく泳動できない場合がある。
この問題を解決するために開発されたパルスフィールド電気泳動は、電気泳動中に電界の方向を切り替えることで、長鎖DNA 断片をより精度よく分離しゲルに展開することが可能である。
今回、簡便で使い易いパルスフィールド電気泳動パワーサプライPippin Pulse を用いて、長鎖DNA(100kb)の泳動において、精度よく分離できるかどうかの評価を行った。
Pippin Pulse 泳動結果
各種長鎖解析用DNA マーカーをPippin Pulse のプリセットプロトコルを用いて泳動した結果、十分な解像度で分離できていることがわかった。
レーン | マーカー |
---|---|
8-48kb | CHEF DNA Size Standards, 8-48kb Ladder (200ng/well) Bio Rad (Cat No.170-3707) |
λ | Lambda Ladder PFG Marker (250ng/well) NEB (Cat.No. N0340S) #discontinued |
5kb | CHEF DNA Size Standards, 5kb Ladder (100ng/well) Bio Rad (Cat No.170-3624) |
1kb EXt. | 1kb Extension Ladder (200ng/well) Invitorogen (Cat No.10511-012) |
泳動条件 | |
---|---|
染色試薬 | エチジウムブロマイド1万倍希釈 |
ゲルの大きさ | 縦150mm×横150mm |
コーム1wellあたりの大きさ | 1mm厚×5mm幅 (19検体用コーム) |
ゲルの量 | 110ml |
泳動槽 | 日本エイドー NB-1011 |
イルミネーター | UV |
撮影装置 | ATTO社 AE6932GXN-U |
f値 | 2から4 |
露光時間 | 1/5 sec |
実験手順
1. ゲルシステムをセットアップ(ゲル作製、サンプルロード)する。
2. PCとPippin PulseをUSB接続し、それぞれの電源をONにする。
3. PCのディスクトップにあるPippin Pulse Iconをダブルクリックしてアプリケーションを立ち上げる。
4. クリックしてプロトコールを選択する。
5. ラン時間の設定を行う。(デフォルトは2時間に設定されている)
6. スタートをクリックする。(※)
7. 泳動が完了したらゲルを解析する。
• PCの電源ケーブルの接続
• 省電力設定のスリープをOFFに設定
• Windows updateをOFFに設定
【接続図】
※ 使用例 MidiPlus2 水平式電気泳動漕
黒の電極コードで陰極(-)を接続 赤の電極コードで陽極(+) を接続
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