- ジェノスタッフ株式会社とは?:ISH(in situ Hybridization)、免疫組織染色を始めとした遺伝子機能解析に関する研究受託会社
- ISHにおいては4,000遺伝子以上の解析に成功しており、また、1,000種類以上の抗体の免疫染色の受託経験をもつ、高い技術力をもった会社
- 動物の解剖、固定、薄切、染色など一連の作業をすべて自社で実施
- その豊富で貴重な経験と知識を生かして、同社の野口社長が、自社のホームページで発信されているコラムを、特別な許可をいただき転載しております。
- 時に辛口で、時に生々しい野口社長のコラムをお楽しみください。
第3弾 「魔法のin situハイブリダイゼーション(ISH)プローブに気をつけて!」
最近、RNAが壊れた切片からでも検出できる、1コピーでも検出できる、なんと魔法のようなISH用のプローブが売り出されています。。。
それって本当ですか???
研究者の方々と、この魔法のプローブが使えるかどうか、幾つかの遺伝子で確認しましたが結果はかなり疑わしいものでした・・・
例えば、目的遺伝子のKOマウスでも染まったり、発現していないはずの組織が染まったり、どう見てもバックグランドだったり・・・。
研究者の方から、そのプローブ販売会社に問い合わせていただきましたが、条件を変えて検討してくださいの返答。
メーカーの言うとおり検討しても、結局納得できるデータは一つも得られませんでした。
よくよく解ったのは、このメーカーも販売会社も、殆どのプローブに対して自分達ではISHを検証していないというでした。
自分で特異性を確認していないプローブを、それも高額で販売するのっておかしく無いでしょうか?購入した研究者は高いお金を支払い、自分で条件検討して、特異性の判断も全て購入者側の責任ということです。この業界の緩いところだと感じます。。。
発現量の多い遺伝子などはそれなりの結果もありましたが、これだけ疑わしい結果が多いと、どれを信じてよいか解りません。
これも一連の抗体(免疫染色)と一緒で、また都合のよいfalse positiveの論文に出されてしまうことにならないでしょうか?
どうしても使用される方は、ポジコンよりネガコンの方が重要です。
必ずネガコンになる組織や検体(KOマウスなど)を準備してから実験されることをお薦めいたします。
最後に
ISHに魔法はありません。逆に高感度は魔物です。
当社では色々なプローブを作りトライしてきましたが、特異性の一番信頼ができるのはやはりRNAプローブだと思っています。
弊社で販売しているRNAプローブは、実際にISHを行い、全てバリデーション試験で特異性も確認済ですので、安心してお使いいただけます。
2017/10/17 掲載
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