【お客様事例】青果物由来野生酵母の簡易同定(ITS1領域PCR増幅)

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アプリケーションノート 2017<16>
製品名:KAPATaq EXtra HotStart ReadyMix with dye(KK3606, KK3607)
メーカー名:KAPA BIOSYSTEMS 社

下記のデータは、文教大学健康栄養学部管理栄養学科 白須 由治様のご厚意により掲載させて頂きました。

研究内容紹介

野生酵母の簡易同定
醸造・発酵用途として野菜や果実などの植物に生息している野生酵母を収集している。 主として食品に利用することを目的としているため酵母(Saccharomyces.cerevisiae)を特異的にスクリーニングできる集積培養方法を工夫している。しかしながら、得られるコロニーには他属のものも含まれるため、簡易同定をPCRで推定する方法を検討している。大量の酵母サンプルをPCR増幅させる必要があり、KAPATaq Extra キットの経済性と凍結保存性に注目して試用したところ、有用な結果が得られたので本アプリケーションに記載した。

ワークフロー

 
 

方法

 
  2.反応溶液の調製
  PCR酵素 :2X KAPA Taq EXtra HotStart ReadyMix with dye
  Primer  : ITS1F (GTA/ACA/AGG/TTT/CCG/T) 3pmole/μL
         ITS1R (CGT/TCT/TCA/TCG/ATG) 3pmole/μL

〈反応組成〉
 Sample/reagent       (μL)
 2X KAPA Taq EXtra HotStart
 ReadyMix with dye      12.5
 ITS1 Primer F(15pmole)     5
 ITS1 Primer R(15pmole)  5
 テンプレートDNA      1
 精製水           1.5  
 計               25

  4.PCR産物の電気泳動

 〈電気泳動条件〉
  染色試薬:エチジウムブロマイド
  イルミネーター:UV
  アプライ量:1レーン5 μL使用
  電気泳動バッファーの種類:TBEバッファー
  電気条件:100V 40分間
 

 

結果

D :ドライイースト(S.cerevisiae)   
WY1 :野生酵母(野菜から採取)  
WY2 :野生酵母(果実から採取)
D’ :ドライイースト(S.cerevisiae)

 
D、WY1、WY2では
450 bpにPCR増幅DNAを確認、いずれもS.cerevisiae
と考えられる。
なお、熱アルカリ抽出したテンプレートでダイレク
トPCRを試みたが、増幅できなかった(D’)。
その後、熱アルカリ+フェノクロ処理を組み合わせ
てテンプレートDNAを調製したところ、PCR増幅が
可能であった。
 (データ未掲載)

 
お客様のコメント
PCR後のサンプルをローディングバッファー(色素入り)で希釈する必要がなく、そのままアガロースゲルにアプライできる点が便利です。

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