【お客様事例】ダイズから抽出したRNAを用いたイソフラボン生合成関連酵素の遺伝子クローニング

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アプリケーションノート 2017<25>
製品名: FastGene™ Scriptase Ⅱ cDNA Synthesis Kit(NE-LS63)
メーカー名: 日本ジェネティクス株式会社

下記データは、東北大学大学院 工学研究科 バイオ工学専攻 中山研究室 大豆田亮様の御厚意により掲載させていただきました。

概要

植物は特化代謝産物(二次代謝産物)を生合成することで環境の変化に適応しています。それらの物質の生理機能を研究するためには、それを生合成する代謝酵素の調査が欠かせません。今回はダイズイソフラボンに着目し、イソフラボン生合成関連酵素の遺伝子クローニングを目的として実験を行いました。

実験条件

初発サンプル:ダイズ(Glycine max)懸濁培養細胞 100mg
RNA精製:RNAiso plus(TaKaRa)

フロー プロトコル

逆転写酵素

逆転写酵素:
FastGene™ Scriptase Ⅱ
cDNA Synthesis Kit

■特徴
・より長いcDNAを得るための低活性RNase
・qPCRやNGSなどのために
最適化された組み換え組織



PCR反応

PCR酵素:
KOD FX Neo(TOYOBO)
PCR装置:
PCR Thermal Cycler Dice
(TaKaRa)

クローニング

電気泳動

ゲル撮影装置:
TF-20L(Vilber Lourmat)
核酸染色試薬:
エチジウムブロマイド


シーケンス

1)oligo dT primer 1μl とテンプレートのtotal RNA 1μlを融合した
2)dNTP Mixture(2mM each)を2μlを添加した
3)合計12.5μlとなるようにD.W(蒸留水)を添加した
4)65℃で5分間インキュベート後、直ちに氷上にて冷却した(変性)
5)次のコンポーネントを添加した

5x FastGene™ Scriptase Ⅱ buffer 4 μL
0.1 M DTT             2 μL
RNase Inhibitor          0.5 μL

6)42℃で 2 分間インキュベートした(プライマーのアニーリング)
7)氷上にてRNA混合液にFastGene™ Scriptase Ⅱを1μL添加した
8)42℃で50分間インキュベートした(逆転写酵素活性化)
9)70℃で15分間インキュベートした(逆転写酵素不活化)

10)合成したcDNAをPCR増幅した

●反応組織
SDW              10 μL
2x PCR Buffer for KOD FX Neo 25 μL
2 mM dNTPs         10 μL
プライマー(10μM each)   1.5 μL
テンプレート(合成したcDNA)  1  μL
KOD FX Neo(1U / μL)    1  μL
――――――――――――――――――
Total             50 μL

●PCRプログラム
94℃    2 min(初期変性)

98℃    10 sec(変性)

55℃    30 sec(アニーリング)  30 cycles

68℃    1 min(伸長反応)

 11)増幅したPCR産物をフェノール・クロロホルム抽出およびエタノール沈殿にて精製を実施した。
12)PCR増幅したDNA断片をベクターにクローニングした
13)電気泳動にてバンドの確認をした

●電気泳動条件
100V. 20 min
2 % アガロースゲル
1×TAE Buffer

14)シーケンスで配列確認をした

結果

2017_25

お客様のコメント

PCR増幅したDNA断片をベクターにクローニングし配列を確認したところ、変異の導入は1塩基もありませんでした。
また、貴製品のマニュアルも非常にわかりやすく、操作にストレスを感じませんでした。ぜひ次も使用したいと思える製品だったと感じております。

 

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