【お客様事例】マウス由来骨芽細胞特異的遺伝子の発現ベクターへの挿入

日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?

  • 当社製品を実際にご使用頂いた、正真正銘、日本国内の研究者様による評価データ
  • 製品をご検討中の方はもちろん、すでにお使いのお客様におかれましても、類似の研究をされている他の研究者の方の事例集としてご活用頂けます

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アプリケーションノート 2017<06>
製品名:FastGene™ Gel/PCR Extraction Kit(FG-91302)
    FastGene™ Plasmid Mini Kit(FG-90502)
    FastGene™ ゲルカッター(FG-830)
メーカー名:日本ジェネティクス株式会社

下記のデータは、K大学のお客様のご厚意により掲載させていただきました。

概要

骨粗鬆症発症のメカニズムや骨芽細胞の機能解析等には、基礎研究による分子機構の解明が必要となり、現在はマウスや臨床での研究が進められています。
本アプリケーションノートではマウス骨芽細胞の機能解析をするためにサンプルの調製を行いました。
マイクロアレイで同定した骨芽細胞に発現している遺伝子を発現ベクターにクローニング後、培養細胞へ遺伝子導入し、機能解析を行いました。
本アプリケーションノートではシーケンスまでの一般的なサンプル調製のフローの中でFastGene™製品を幅広く使用できた実例をご紹介します。

実験準備

●サンプルの条件 :マウスの頭蓋骨より培養した骨芽細胞(初代培養細胞)
  大腸菌株    : DH5α
  ベクター              : pcDNA3.1(5.3~5.4kb)※インサート(1.7 kb) を含まない
●PCR酵素        : KAPA HiFi HS ReadyMix(KK2601, KK2602)
                                   KAPA 2G Fast HotStart PCR Kit without dNTP(KK5523)
●核酸精製      : FastGene™ Gel/PCR Extraction Kit
                                   FastGene™ Plasmid Mini Kit
●ラダー       : 1kb DNA Ladder(NE-MWD1)
  ゲル切り出し    : ゲルカッター(FG-830)
●核酸染色試薬    : SAFELOOK™ プレグリーン核酸染色液(和光純薬工業株式会社)
  イルミネーター   : UV
●PCR装置     : T100™ サーマルサイクラー(Bio-Rad)
                                  GeneAmp PCRシステム 9700(Applied Biosystems)

プロトコル

①RNA 抽出
②cDNA 合成
③PCR 反応 ‒‒‒ KAPA HiFi HS ReadyMix を使用してcDNA の増幅を行った。
④電気泳動 ‒‒‒ ゲルカッターでゲルの切り出しを行った。(結果1)
⑤ゲル抽出 ‒‒‒ FastGene™ Gel/PCR Extraction Kit を使用してゲル抽出を行った(溶出バッファー量30μL)。(※回収率を上げるために、サンプル準備の時にイソプロパノールを100μL 添加した。
⑥制限酵素処理 ‒‒‒ 制限酵素で目的の遺伝子サイズに切断した。
⑦ライゲーション ‒‒‒ ベクターpcDNA3.1 にサンプルをライゲーションした(インサートサイズは1.7kb)。
⑧大腸菌へ形質転換 ‒‒‒ 大腸菌DH5αに形質転換をし、プレート培養をした。
⑨コロニーPCR ‒‒‒ KAPA 2G Fast HotStart PCR Kit without dNTP を使用して、増幅を行った。
⑩電気泳動によるサイズ確認(インサートチェック)
⑪⑩の大腸菌培養 ‒‒‒ LB 培地3 mLで培養
⑫プラスミド精製 ‒‒‒ FastGene™ Plasmid Mini Kit を使用して、培養液2 mL を精製した。
(※溶出バッファーは50μL を使用し、回収率を上げるため50℃程度に加温した。)
⑬電気泳動によるサイズ確認(プラスミドチェック)(結果2)
⑭シーケンス ‒‒‒ ナノドロップでDNA濃度・純度を測定し、シーケンスに供した。(結果3および4)
⑮培養細胞へ遺伝子導入

結果

<結果1>
ゲルカッターによる切り出し

<結果2>
プロトコル13の電気泳動

①:② のサンプルの切断なし
②:+NheⅠ/XhoⅠ(サンプル1)
③:+NheⅠ/XhoⅠ(サンプル2)

<結果3>
DNA濃度・純度

<結果4>
シーケンス
♦サンプル1

♦サンプル2

シーケンスの結果、サンプル1は大腸菌由来ゲノム、サンプル2は遺伝子Eであることを確認した。

お客様のコメント
骨代謝という分野での研究を昨年から始めました。持ち合わせている技術を用いて研究を展開しています。
貴社の製品は経済的にも品質も優れていると思っています。

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