日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
- 当社製品を実際にご使用頂いた、正真正銘、日本国内の研究者様による評価データ
- 製品をご検討中の方はもちろん、すでにお使いのお客様におかれましても、類似の研究をされている他の研究者の方の事例集としてご活用頂けます
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メーカー名:日本ジェネティクス株式会社
下記のデータは、東京大学のお客様のご厚意により掲載させていただきました。
はじめに
以前から、従来のキット(T 社)を使用して逆転写酵素反応を行ってきましたが、コストダウンと逆転写反応の正確性を高めるため、当製品の使
用を検討致しました。
無菌性腹膜炎モデルマウスの腹膜細胞から抽出したRNAを用いて、従来のキット(T 社)と当製品で逆転写反応を行いました。
得られたcDNAにてqPCRを行い、Ct 値を確認することでキットの性能を比較しました。
検討方法
<マウス実験ワークフロー>
同様の条件で実験を行う計2匹で検討
<RNA抽出>
TRIzol® を使用してRNA 抽出を行う。
DNase 処理:なし
RNA溶出バッファー量:100μL DEPC水
RNA測定:Thermo Fisher Scientific Nanodrop2000
<逆転写酵素反応(FastGene™ ScriptaseⅡ)
1) Oligo dT primer 1μLとテンプレートの total RNA
100ngを混合する
2) dNTP を2μL 加える
3) 計12.5μL となるように、DW(蒸留水、滅菌水)を加える
4) 65℃で5分インキュベート後、直ちに氷上にて冷却を行う
5) コンポーネントを添加する
5x FastGeneTM Scriptase II buffer 4 μL
0.1 M DTT 2 μL
RNase Inhibitor 0.5 μL
6) 42℃で2分間インキュベート
7) 氷上でRNA 懸濁液に、1μLFastGeneTM Scriptase II
を添加する
8) 42℃で50分インキュベートする
9) 70℃で15分インキュベートし酵素を完全に不活化させる
プロトコル
①RNA 抽出
②cDNA 合成
③PCR 反応 ‒‒‒ KAPA HiFi HS ReadyMix を使用してcDNA の増幅を行った。
④電気泳動 ‒‒‒ ゲルカッターでゲルの切り出しを行った。(結果1)
⑤ゲル抽出 ‒‒‒ FastGene™ Gel/PCR Extraction Kit を使用してゲル抽出を行った(溶出バッファー量30μL)。(※回収率を上げるために、サンプル準備の時にイソプロパノールを100μL 添加した。)
⑥制限酵素処理 ‒‒‒ 制限酵素で目的の遺伝子サイズに切断した。
⑦ライゲーション ‒‒‒ ベクターpcDNA3.1 にサンプルをライゲーションした(インサートサイズは1.7kb)。
⑧大腸菌へ形質転換 ‒‒‒ 大腸菌DH5αに形質転換をし、プレート培養をした。
⑨コロニーPCR ‒‒‒ KAPA 2G Fast HotStart PCR Kit without dNTP を使用して、増幅を行った。
⑩電気泳動によるサイズ確認(インサートチェック)
⑪⑩の大腸菌培養 ‒‒‒ LB 培地3 mLで培養
⑫プラスミド精製 ‒‒‒ FastGene™ Plasmid Mini Kit を使用して、培養液2 mL を精製した。
(※溶出バッファーは50μL を使用し、回収率を上げるため50℃程度に加温した。)
⑬電気泳動によるサイズ確認(プラスミドチェック)(結果2)
⑭シーケンス ‒‒‒ ナノドロップでDNA濃度・純度を測定し、シーケンスに供した。(結果3および4)
⑮培養細胞へ遺伝子導入
結果
<結果1>
ゲルカッターによる切り出し
<結果2>
プロトコル13の電気泳動
①:② のサンプルの切断なし
②:+NheⅠ/XhoⅠ(サンプル1)
③:+NheⅠ/XhoⅠ(サンプル2)
<結果3>
DNA濃度・純度
<結果4>
シーケンス
♦サンプル1
♦サンプル2
シーケンスの結果、サンプル1は大腸菌由来ゲノム、サンプル2は遺伝子Eであることを確認した。
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- 製品情報詳細ページ: FastGene™ Gel/PCR Extraction Kit
FastGene™ Plasmid Mini Kit
FastGene™ ゲルカッター - アプリケーションノート検索ページ(型番・キーワード・アプリケーションから検索可能)
貴社の製品は経済的にも品質も優れていると思っています。