【お客様事例】インテグリンの発現定量解析のためのサンプル調製

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アプリケーションノート 2017<12>
製品名:FastGene™ RNA Premium Kit(FG-81050, FG-81250)
メーカー名:日本ジェネティクス株式会社

下記データは、広島大学大学院医歯薬保健学研究科 インテグリン治療開発フロンティア研究室 大谷 水景 様の御厚意により掲載させていただきました。

概要

iPS 細胞におけるインテグリンの役割を調査したいと考え、発現しているインテグリンの種類をqPCR によって確認する事にした。私たちが注目しているインテグリン数種類について詳しい考察が出来る様、それらのインテグリンを発現していると報告があったSW480 をコントロールとして用いる事にした。
その際のサンプル調製にて、FastGene™ キットを用いたRNA 抽出をおこなった。

Q. インテグリンって何?

細胞の表面にある細胞接着分子。構造はα鎖とβ鎖の2 つのサブユニットからなるタンパク質分子であり、それぞれ異なるα鎖、β鎖が多数存在するため、その組み合わせによって多種のインテグリンが存在する。

各インテグリンはそれぞれ特異的な細胞外マトリックスの受容体としての機能を持ち、細胞外マトリックス(または細胞)との細胞接着を基本とし、細胞の伸展や移動、増殖、発生における組織形成、細胞外からの情報の伝達、がんの転移、組織の修復・血液凝固など多くの役割を持っている。



実験条件

● サンプル
ヒト結腸癌由来株化細胞(SW480 細胞)6×106 cells
※10cm Dish で90%コンフルエント程度あったもの
● 前処理方法:1×PBS(-)で1 回wash をおこなった
● 溶出バッファー RE 量:20μL
● 収量・純度測定装置:NanoDrop™ 2000
(Thermo Fisher Scientific)
● 逆転写反応条件
インプットRNA量:2.5 μg(1 反応20 μL あたり)
逆転写酵素:ReverTra Ace(TOYOBO)
● リアルタイムPCR 条件
インプットcDNA量:逆転写反応液 1 μL(1 反応20 μL あたり)
リアルタイム試薬:Brilliant III Ultra-Fast SYBR Green QPCR
Master Mix(Agilent Technologies)
リアルタイム装置:7300 Real-Time PCR System
(Applied Biosystems)

結果

RNA抽出結果

サンプル量 収量 純度
A260/A280 A260/A230
6×106 cells 3.8 mg/ml
(20μL 溶出)
2.12 2.16

お客様のコメント
時に多量のサンプルからRNAを抽出しなければならない時がありますが、このキットだと操作が30分程度で終了し、値段も安価。
収量もまったく問題ない量とれるので、重宝しています。純度・濃度ともに問題なく抽出できている事からも御社のRNA抽出キットの良さを様々な面で感じました。

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