【製品性能評価】FastGene™ NanoSpec/NanoView フォトメーターの性能評価

日本ジェネティクスのテクニカルノートとは?

発売したばかりの新製品の性能評価や、既存製品の最適な条件を追求するための条件検討をすることでお客様に心からご納得頂いた上で商品をお使い頂けるよう、様々な評価試験を行っています。
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概要

FastGene™ NanoSpecフォトメーター(以下NanoSpec)とFastGene™ NanoViewフォトメーター(以下NanoView)は、サンプル量わずか1-2 μLで計測可能な、超微量分光光度計です。
本テクニカルノートでは、NanoSpecとNanoView、比較対象機種として他社製品 Aを用いて、検量線の直線性と測定誤差を評価しました。また、ゲノムDNA、PCR産物、プラスミドDNAを用いた測定も行いました。
その結果、NanoSpecとNanoViewは、メーカーの定める2-100 ng/μLの範囲において、他社製品Aと遜色ない精度で、定量的に評価できることが確認できました。

実験条件

実験1. 検量線の作成

  1. 標準的な二本鎖DNAとしてdsDNAスタンダードサンプルを使用し、DNase Free waterで希釈することで、希釈系列(50, 20, 10, 5, 2 ng/μL)を作成した。
  2. 希釈系列の測定を行い、検量線を作成した。(n=10)
  3. 測定誤差を確認するため、各希釈系列における変動係数を求めた。

 

実験2. 様々なDNAの測定

  1. NanoSpec, NanoViewを用いて、下記のDNAの測定を行った。(n=3)
  2. dsDNA同様に定量評価されることを確認するために、取得した吸光度、DNA濃度を検量線に重ねてプロットし、機器が表示するDNA濃度と、検量線に基づき算出されるDNA濃度を比較した。

 

【測定サンプル】
1. 濃度既知サンプル

  1. dsDNA スタンダードサンプル
    使用製品:Qubit dsDNA BR Kit, 100 ng/μL BR Standard #2(Thermo Fisher Scientific, Cat.No.Q32850)
  2. ゲノムDNA
    使用製品:200 ng/μL Human Genomic DNA(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 , Cat.No.11691112001)

2. 濃度未知サンプル

  1. 精製PCR産物(295 bp)
    PCR:KAPA Taq Extra Hot Start ReadyMix with dye(KAPA BIOSYSTEMS, Cat.No. KK3606, KK3607)
    精製:アンピュアXP(BECKMAN COULTER(Agencourt), Cat.No. A63880, A63881, A63882)を使用
  2. プラスミドDNA(pBR322)
    精製:QIAprep Spin Miniprep Kit(QIAGEN, Cat.No.27104, 27106)を使用

 

【参考:NanoSpec、NanoView、他社製品 Aの主な機能の違い】

  NanoSpec NanoView 他社製品 A
測定可能波長 190~850 nm 260, 280, 600 nm
※固定波長 ※600 nmはキュベットのみ
190~850 nm
スペクトル波長の取得 ×
A260/A230比の取得 ×
測定モード数 20種類以上 10種類 20種類以上
最小サンプル量
(台座使用時)
1 μL 2 µL 1 μL
測光範囲
(台座使用時)
0.02-330Abs 0-40Abs 0-550Abs
核酸濃度測定範囲
(台座使用時)
2-16,500 ng/μL 2-2,000 ng/μL 2-27,500 ng/μL
光源 キセノンフラッシュランプ LED キセノンフラッシュランプ
検出器 CMOS linear image sensor
(2048 pixels)
Silicon photodiode 2048 element
CMOS Linear Image Sensor

実験結果

各DNA濃度に対するDNA量と吸光度の関係

図1:各機器の検量線

結果
各機種で2-100 ng/μLの範囲で、検量線の直線性が得られた(図1、青ドット)。
各DNA濃度に対する誤差の評価

図2:各機器の測定誤差

測定誤差
DNA濃度(ng/μL) 2 5 10 20 50 100
NanoSpec 1.85% 5.36% 2.83% 1.85% 1.82% 0.54%
NanoView 6.36% 5.78% 3.74% 2.46% 1.07% 1.51%
他社製品 A 1.11% 4.57% 4.88% 2.17% 1.11% 0.94%
結果
20-100 ng/μLの範囲では、測定誤差は3%以下であった。一方、2-10 ng/μLの範囲では、7%以下の測定誤差であった。
この誤差の大きさは、他社製品 Aと比較して同程度であった(図2)。
様々なDNAの測定

【表1-1:測定結果】
1. dsDNA スタンダードサンプル

2. ゲノムDNA

3.精製PCR産物

4.プラスミドDNA

【表1-2:検量線からの濃度差】

  NanoSpec NanoView
  平均
吸光度
(A260)
平均
測定濃度
(ng/μL)
検量線に
基づく濃度
(ng/μL)
濃度差
(%)
平均
吸光度
(A260)
平均
測定濃度
(ng/μL)
検量線に
基づく濃度
(ng/μL)
濃度差
(%)
1. dsDNA スタンダードサンプル 1.973 98.7 101.6 2.86% 2.029 101.5 106.0 4.27%
2. ゲノムDNA 3.952 197.7 203.5 2.87% 4.041 202.1 217.2 6.95%
3. 精製PCR産物 1.227 61.4 63.0 2.54% 1.173 58.7 58.7 0.05%
4. プラスミドDNA 0.803 40.3 41.0 1.77% 0.878 43.9 42.4 3.58%
結果
機器の表示DNA濃度は、検量線に基づく濃度と近似しており、dsDNAスタンダードサンプルと同一検量線上で評価できることが確認できた(図1、表1-2)。
結論
NanoSpecとNanoViewは、2-100 ng/μLの範囲のDNAを他社製品 Aと同程度の精度で、定量評価できる機器である。

 

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