日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
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アプリケーションノート 2018<24> 製品名:FastGene™ NovyCoat(FG-NVC100) メーカー名:日本ジェネティクス株式会社 |
下記データは、国内のお客様のご厚意により掲載させていただきました。
本アプリケーションノートでは、NovyCoatをチューブのコーティングに用いたところ、タンパク質の回収率が改善された事例をご紹介します。
MPCポリマー含有コーティング試薬 |
背景
これまで、チューブタイプの限外ろ過膜を用いてタンパク質の精製を行うために、BSA(目的のタンパク質と同程度のサイズ)を用いて予備テストを行ってきました。
そこで、限外ろ過膜通過後にろ過液内にあるはずのBSAが専用の回収チューブに吸着し、回収率が落ちてしまうという問題に直面しました。
回収チューブをかなり強くボルテックスすることで吸着したBSAを回収できたのですが、ボルテックスによるタンパク質へのダメージを考え、吸着抑制コーティングによる対処が最善の選択だと思われました。しかしながら、数回で止めるかもしれない予備実験のために、既製品の高価なタンパク質の吸着抑制用コーティングチューブの購入は難しい状況でした。
そこで、以前エクソソームの回収を行っていた際に知った、エクソソーム吸着抑制に用いられるFastGene™ NovyCoat が、低濃度のタンパク質回収する際にも応用できないかと考え*、今回、試しに限外ろ過の回収チューブにコーティングを実施してみました。
なお、本アプリケーションノートで用いた0.08 mg/mLは、事前にBSAが限外ろ過膜を効率よく透過できる最適濃度を検討し、決定した最適濃度で行いました。
* NovyCoat の主成分MPCポリマーはタンパク吸着を抑制するという報告があります(Ishihara et al., 1998, J BIOMED MATER RES)。
方法
● コーティング
チューブタイプ限外ろ過後の回収チューブ:Amicon Ultra 100 K(UFC510024)にNovyCoat 0.5 mL 加え、パラフィルムで蓋をし封入。
↓
ボルテックスミキサーで撹拌し、コーティングしたい高さまでNovyCoat が上昇するよう回転数を調整した。
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その状態で約5 秒攪拌を続け、一旦攪拌を中止した。
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再び約5 秒間攪拌した。
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NovyCoat を全量廃棄した。
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NovyCoat を廃棄後、容器を上下逆さにした状態で、チューブラックに一晩静置して乾燥させた。
● タンパク質回収
BSA水溶液(0.08 mg/mL, 溶媒:超純水)300 μLを限外ろ過膜に与え遠心した。
遠心条件:14,000 x g, 4℃
遠心時間:① 5 min、② 10 min、③ 20 min、④ 30 min
↓
回収したろ液をA280 OD測定(Nano Drop)で測定し、タンパク質濃度を定量した。
↓
遠心前のBSA濃度と、遠心後に回収されたBSA濃度を比較した。
結果
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NovyCoat の使用により、限外ろ過後のBSAタンパクの回収率を上げることができた。
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- 製品情報詳細ページ: MPCポリマー含有コーティング試薬 FastGene™ NovyCoat
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