日本ジェネティクスのアプリケーションノートとは?
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下記のデータは、国立大学の先生より情報をご提供いただきました。
概要
KAPA HyperPure Beadsは次世代シーケンスのライブラリー調製時に、不要なアダプターや目的サイズ以外のフラグメントを除去できるビーズ精製キットである。汎用性の高い常磁性ビーズであり、原理的には他社ビーズ精製キットのプロトコルでも機能すると考えられる。
そこで、本資料では、他社製品Aのプロトコルを用いたサイズセレクションにおける互換性を確認した。その結果、サイズセレクションは機能し、A社のビーズとほぼ同等の使用感でサイズセレクションできることが確認できた。
実験条件
【検証に使用した磁気ビーズ】
- KAPA HyperPure Beads(KAPA BIOSYSTEMS / Cat.No. KK8007)
- 他社製品A(比較対象)
- 他社製品B(比較対象)
【評価サンプル】
- SSS DNA Ladder Markers(正晃 / Cat.No. SSS100-BP)
【電気泳動条件】
サンプル:10 μL 精製済みサンプル+1 μL 10×loading dye
ゲル条件:2% TBEアガロースゲル
泳動設定:100 V、30分間
結果
- A社のプロトコルでサイズセレクションをした結果、A社とほぼ同等サイズ領域のDNAが得られた。
- 一方、B社のビーズをA社のプロトコルでサイズセレクションに用いたところ、著しく回収量が減少した。
- ビーズ添加量を0.7×から1.1×に変化させた結果、サイズセレクションされる領域が低分子領域にシフトし、添加量に応じたサイズセレクションが機能することが確認できた。
まとめ・結論
KAPA HyperPure Beadsは、A社のビーズとほぼ同様の感覚でサイズセレクションに使用できる。KAPA HyperPure Beadsと他社磁気ビーズの性能比較を行った結果、これまでスタンダードとして使用されている磁気ビーズと遜色ないデータが得られた。品質が同等で価格が安い試薬を使用できることは、研究費の有効活用につながり、一研究者としてありがたい。こういった状況は、ひいては研究力の向上につながるだろうと感じる。
補足:実験手順
- Buffer置換処理
評価サンプル中に含まれる色素やグリセロールを除去するために、Buffer置換を行った。
- ビーズ精製
全ての磁気ビーズで、以下の他社製品Aのプロトコルに従い行った。なお、KAPA HyperPure Beadsと異なる部分には注釈を入れた。
この記事で紹介した製品
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- 製品情報詳細ページ:KAPA HyperPure Beads(Cat.No. KK8007)
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